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ムスリム世界連盟事務総長、サルマン・ラシュディ氏襲撃はイスラム教にとって「容認できない」

イタリアでアラブニュースの取材に応じるムスリム世界連盟のムハンマド・ビン・アブドゥル・カリム・アルイッサ事務総長。(AN写真)
イタリアでアラブニュースの取材に応じるムスリム世界連盟のムハンマド・ビン・アブドゥル・カリム・アルイッサ事務総長。(AN写真)
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22 Aug 2022 08:08:33 GMT9
22 Aug 2022 08:08:33 GMT9
  • イタリア・リミニで開催された第43回「人々の友好の集い」でアルイッサ氏が語った

フランチェスコ・ボンガッラ

リミニ:ムスリム世界連盟事務局長ムハンマド・ビン・アブドゥル・カリム・アルイッサ氏は、作家サルマン・ラシュディ氏への襲撃を「イスラムが容認しない犯罪行為」と呼んだ。

アルイッサ氏は、イタリアの都市リミニで開催された宗教間対話の会議に参加した傍ら、アラブニュースのインタビューに応じて次のように述べた。「イスラムは暴力に反対であり、いかなる暴力的手段も決して認めることはできません。宗教問題や知的問題は、その全部や一部が攻撃的に読めるような表現も含めて、このような暴力に訴えることでは決して解決できないのです」

アルイッサ氏は、イタリア司教会議議長マッテオ・マリア・ズッピ枢機卿との長時間にわたる友好的な会談の後でインタビューに応じた。

彼は、「イスラム教の聖典には暴力に反対する文言があります。それは明示的な文言です」と述べた。

国際イスラムハラール組織会長でもあり、サウジアラビアの元法務大臣でもあるアルイッサ氏は、イスラム教の穏健派に関する世界的な発言者であり、過激派思想との戦いにおける中心人物と捉えられている。宗教指導者も政府関係者も同様に、すべての人々の間に寛容、協力および共存を促そうとする彼の努力を称賛している。

リミニで著名なローマ・カトリック運動団体コミュニオーン・エ・リベラツィオンが主催した第43回「人々の友好の集い」でも、彼は温かい歓迎を受けた。

アルイッサ氏は、宗教とは「現世での人間存在に対する考え方であり、特定の原理に基づく価値観の総体であり、その根底にあるのは哲学だけでなく、神に由来する宗教的な源泉でもあります。私たちが宗教的価値観と人間的価値観の両方を語るのはこのためなのです。この価値観が、宗教的考え方と宗教的な本能を反映しているのです。これはまた、人間への信頼感をも表しています」

彼は、情熱と愛が「宗教の中心的な要素」であると語り、「信仰を有する者は、たとえ自分が同意しない相手でも、すべての他人を愛さなければなりません。信仰を持つ者であれば、この世に愛と慈悲が求められていることを知っているはずです。愛こそが生命であり、共存であり、平和であり、調和なのです」と付け加えた。

彼は、宗教間の対話が必要であることを強調し、「なぜなら、対話によってイスラム世界の内外で、ムスリムと非ムスリムの両方にとって、すべての誤解が解かれ、真実が明らかになるからです。対話とは合理的で賢い人々の言語です。すべての人が対話を行えば、私たちは皆、親しくなることができます。そしてこのアプローチは、他者への恐れを取り除いてくれるのです」

「たとえ皆それぞれが違っていても、相手を恐れたり心配したりする必要はありません。私たちは皆この地球上で命を分かち合っています。互いに話し合い、理解し合わなければなりません。人間同士の違いは、人類誕生の時にまで遡ります。もし神が望めば、単一の民族や単一の宗教だけを創ることもできたはずです。しかし、神はそうしませんでした。そして、私たちは神の知恵を信じるべきです」と述べた。

そしてアルイッサ氏は、世界中のイスラム教徒への敬意について語った。

「私たちは、すべての人、すべての少数派の人々が尊厳を持って生き、その居住地にうまく溶け込めることを願っています。また、世界のすべての政府が、少数派の権利とその文化的、宗教的特殊性を尊重することを望みます。私たちは、それがムスリムであろうとなかろうと関係なく、世界中の少数派が攻撃されることは認めません」

最後に彼は、すべての国々に対して難民保護を呼びかけた。

「難民は犠牲者なのです。難民が住んでいる社会に溶け込ませ、避難した国において人権を保障することで保護しなければなりません」と述べた。

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