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フーシ派相手の交渉は無益、イエメン指導者が国連総会で発言

イエメンの大統領職評議会の議長はイランが支援するフーシ派民兵組織を相手とする場合、外交交渉は無益であると強調した。(AFP)
イエメンの大統領職評議会の議長はイランが支援するフーシ派民兵組織を相手とする場合、外交交渉は無益であると強調した。(AFP)
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23 Sep 2022 06:09:41 GMT9
23 Sep 2022 06:09:41 GMT9

アラブニュース

  • 「テロリストの民兵組織」との交渉は、制度としての国連の土台を損なうものだとイエメンの大統領職評議会の議長が発言した
  • ラシャド・アル・アリミ氏「サウジアラビアとUAEの我々のパートナーは、イエメン人を保護する助けとなっています」

ロンドン:イエメンの大統領職評議会の議長はイランが支援するフーシ派民兵組織を相手とする場合、外交交渉は無益であると強調した。

木曜日、国連総会でラシャド・アル・アリミ氏は外交が効果を発揮するのは「合法的な政権」を相手とした場合のみであり、「テロリストの民兵組織」に対してこれを用い続けることは、制度としての国連の土台を損なうものだと発言した。

「この時期に8年連続で、イエメンの指導者は国内で起きている破壊、世界で最悪の苦しみについて語っています」とアル・アリミ氏は述べた。

「この戦争で、非常に多くの人が犠牲になっています。確固とした対応のないまま1年が過ぎる度、民兵組織やテロ集団は我々の国への攻撃を強め、より危険度を増し、地域にとってばかりでなく国境を越えた脅威となりつつあります」

「私はこの歴史とイエメンの人々が被ってきた痛みについてお話しするために再びこの場にやって来ました。この問題に効果的に対応し、イエメンの人々が普通の暮らしを送ることはできないのでしょうか」

アル・アリミ氏によれば、フーシ派とその支持者は2018年のストックホルム合意やサヌアで結ばれた2か月前の停戦合意を含め、繰り返し条約義務に違反してきた。

アル・アリミ氏はイエメン情勢に関して国際社会が一致した姿勢を見せていることに謝意を表し、フーシ派の行動には「弁明の余地がない」とした。

「国連は平和の原則を守るよう要請する機関です。それならば、我々はイエメンで現在起きていることと闘い、それを阻むために違ったやり方を採らなければならないのです」と彼は付け加えた。

「サウジアラビアとUAEの我々のパートナーは、イエメンからの難民を受け入れ、大統領職評議会とは別の実務的な政府の立ち上げに協力することでイエメン人を保護する助けとなっています」フーシ派が国際社会にもたらす脅威をあらためて強調した上で、アル・アリミ氏はイエメン沖の石油タンカー「セイファー」に言及し、この件がイエメン政府に圧力をかけるために利用されていると述べた。

イエメン政府はこの日本製タンカーを1980年代に購入し、約300万バレルの石油のための沖合の備蓄設備として利用していた。

セイファーの係留地点からわずか6キロに位置するラスイッサを含むイエメン西部の紅海に面する港を掌握すると、フーシ派はタンカーそのものも支配下に置いた。

水域で採掘活動を行っていたという報告もある。

だが、石油の流出を防ぐための必要なメンテナンスを施さずに長く放置されていたため、タンカーは2010年アメリカの南海岸で起きたものを上回る流出を引き起こす可能性がある。

国連は数年にわたり、専門家を派遣して調査が行えるようフーシ派と交渉しているが、遅滞やフーシ派からの言い訳めいた主張が見られるという。

アル・アリミ氏は「時限爆弾」に例えられているタンカーの問題を解決しなければ、航行の自由への脅威となると警告している。

同氏はまた次のように言っている。「これらの民兵組織は、国際的航行やエネルギー供給を脅かし、2千万人が飢餓に見舞われるような状況を作り出しているのです」 

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