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アル・アクサモスク敷地内の緊張高まる

エルサレムのアル・アクサモスク周辺で緊張状態が続く中、反イスラエルの集会に参加するパレスチナ人(2022年9月26日、ガザ市のイスラエル・ガザ国境フェンス付近で)。(ロイター)
エルサレムのアル・アクサモスク周辺で緊張状態が続く中、反イスラエルの集会に参加するパレスチナ人(2022年9月26日、ガザ市のイスラエル・ガザ国境フェンス付近で)。(ロイター)
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27 Sep 2022 09:09:21 GMT9
27 Sep 2022 09:09:21 GMT9
  • ヨルダンはイスラエルに対し、挑発的行動をやめるよう促す
  • アラブ連盟は、国際法違反だとしてイスラエルを非難

モハメド・ナジブ

ラマッラー:数百人のユダヤ人入植者が26日、ユダヤ暦の新年祭ローシュ・ハッシャーナーの開始を記念して、イスラエル警察の保護の下、アル・アクサモスクの敷地内に侵入し、周辺地域の緊張が高まった。

これに先立ち、ユダヤ人過激派グループは、ユダヤ教の新年を祝うために26、27日に同モスク敷地内に入ることを許可するよう繰り返し求めていた。

ヨルダン外務省報道官のハイサム・アブ・アル・フール大使は、イスラエルに対し、入植者の行為を停止させ、国際法に則ってモスク施設の神聖さとエルサレム・アウカフ管理局(Jerusalem Awqaf Department)の権威を尊重するよう求めた。

35万人以上のパレスチナ人が住む東エルサレムは、1967年にイスラエルが占領したが、アル・アクサモスクの敷地と聖墳墓教会はヨルダンの保護下にある。

26日朝、イスラエル警察はアル・アクサモスクの周囲に非常線を張り、40歳未満の若者の立ち入りを禁止した。335人ほどのユダヤ人が同モスクの敷地に集う中、正午の礼拝をすべて中止させた。

パレスチナ赤十字によると、ライオンゲートで5人のパレスチナ人が警察の行為によりけがを負った。けが人はアル・マカセド病院に運ばれた。女性や子供を含む礼拝者は、代わりにモスクの玄関先で正午の礼拝を行った。

イスラエルは25日午後遅く、緊張が高まることへの懸念から、ローシュ・ハッシャーナー入りに合わせて、ヨルダン川西岸とガザ地区の交差点を完全に閉鎖した。警戒態勢は、ローシュ・ハッシャーナーの休日明けまで続くとみられる。

多くのパレスチナ人は、ヘブロンのイブラヒミ・モスクで実際に起きたように、イスラエルがアル・アクサの使用を分割し、両宗教の教徒のアクセスを認めつつ、特定の祝日にはもう一方の側の教徒を締め出すことを恐れている。

パレスチナ大統領府は、同モスクの敷地での対立激化を非難し、そうした緊張状態が潜在的な暴力につながると警告している。

パレスチナ大統領府報道官のナビル・アブ・ルデイネ氏は、パレスチナ人はアル・アクサモスクの損傷や冒涜をいかなる形でも許さず、イスラエルによる占領に立ち向かうと強調した。

パレスチナ側は、11月1日のイスラエルの総選挙を控え、このモスクが政争の舞台になっていると主張。イスラエルの主要な右派政党が、敷地内への立ち入りを許可することにより、右派からの票を増やそうと競い合っているとしている。

アラブ連盟は、アル・アクサモスクへの襲撃を非難し、事態悪化のきっかけを作ったイスラエル政府に責任があるとした。

同連盟事務局長担当のジャマル・ラシュディ報道官は報道声明で、アル・アクサを襲撃し、建物内にいた複数のパレスチナ人を逮捕したのは、モスクに時間的、空間的な分断状態を押し付け、既存の歴史的、法的状況を変更することが目的であると述べた。

このような占領政府による継続的な政策は、国際法の明白な違反であり、パレスチナ人とイスラム教徒全般を挑発するものである、と同報道官は付言した。

ラシュディ氏は、ユダヤ教の祝日を前にした侵害の激化は、パレスチナ占領地、特にエルサレムにおいて既に存在する緊張状態に拍車をかけるものだと述べた。

また、アル・アクサを包囲し、その内部に留まる者を逮捕することは、容認できない犯罪であるとも述べた。

ラシュディ氏は、国際社会がその責任を果たし、イスラエルでの危険な対立激化状態に立ち向かうよう求めた。

この緊張状態は、10月17日の連休明けまで続くとみられている。

イスラエル当局は、ファタハとハマスが、イスラエル人のアル・アクサへの接近に反対するようパレスチナ人に呼びかけたことを受け、今後数日間、イスラエル人に対する暴力行為が発生する可能性があるとして警告を発した。

イスラエル警察のヤコブ・シャブタイ長官は、「攻撃実行計画に関する警報が明らかに増加している。警察は大規模な部隊投入の脅威に備えている」と述べた。

イスラエル全土の検問所、ショッピングセンター、娯楽施設、シナゴーグや人の多く集まる地区には、イスラエルの数千人の警察官が配備される予定となっている。

イスラエルのイェディオト・アハロノト紙のウェブサイトによると、イスラエル国防軍(IDF)は現在、ユダヤ教の祝日中の警備強化のため、ヨルダン川西岸に少なくとも25の大隊を配置している。

また、エルサレム地域、旧エルサレム内部、そしてアル・アクサモスクに通じる道路には、数百人のIDF隊員と警察官が配備されている。

ファタハはパレスチナ人に対し、過激派ユダヤ人グループと対決し、アル・アクサモスクとその中庭への入植者の侵入を止めるとともに、入植者が礼拝を行い、ラッパを吹き、神に捧げ物をし、行進するのを阻止するよう呼びかけた。

ハマスも、ヨルダン川西岸、エルサレム、イスラエル国内のパレスチナ市民に対し、入植者に立ち向かうよう呼びかけた。

「我々は、パレスチナ人と聖地のために、あらゆるレベルで最大のアラブとイスラムの支援を必要としている。そうすれば、我々はすべての闘争手段を用いて、エルサレムを防衛し、聖なるアル・アクサモスクを守ることができる」。ハマスのファウジ・バルフム報道官はこのように述べた。

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