
ドバイ:イランのアクバル・ハーシェミ・ラフサンジャニ元大統領の娘であるファエゼ・ハーシェミ氏がテヘランで治安部隊に逮捕された。マフサ・アミニさん(22)が警察に拘束され死亡した事件に端を発した「暴動を扇動」したためとされている。
ニュースウェブサイト「ラジオ・ファルダ」によると、ハーシェミ氏は逮捕される以前に、イラン政府がここしばらくのデモを「暴動」「反乱」と呼んで弾圧していると述べていたが、この発言が拘束の根拠として用いられた。
クルド人であるアミニさんは親族に会うために家族と共にテヘランを訪れた際に、悪名高い道徳警察に呼び止められ、最終的に逮捕された。イラン当局が課す厳格な服装規定(ヒジャブのつけ方など)に違反したというのが理由だった。
アミニさんの親族は、道徳警察が彼女の頭を激しく殴るなどして暴行を加えたことが彼女の死の原因であると主張した。
ラジオ・ファルダがハーシェミ氏が話す音声の録音を入手して引用しているところでは、同氏は次のように語っていた。「(当局は)これらがデモではなく暴動だと伝えたがっているが、実際にはデモなのです」
「デモを目撃した人たちは、例えば、若者たちがゴミ箱に火をつけたのは(治安部隊が)催涙ガスを使ってデモを鎮圧しようとしたからだと知っています。あるいは、彼らが治安部隊員を殴ったのは殴られたことに対する自衛であったことを知っています」
一方、数百人の学術関係者が公開書簡を出し、フェミニストコミュニティーに対して、イランの女性や周縁化された集団への国を越えた連帯の構築に参加するよう求めた。
この書簡には、欧州、米国、カナダ、オーストラリアの大学などの学術関係者が署名している。彼らは、アミニさんの死は「イランのジェンダーアパルトヘイト体制が組織的・意図的に実行している多くの国家殺人の一つである」と述べている。
「現在発生している全国的な反乱は、アミニさんが惨殺されたことだけでなく、イスラム主義体制の本質に対するものだ」と書簡は述べている。「要求は声高かつ明確である。アミニさんの死に示されたような周縁化された者たちに対する多面的な暴力を行使している神政体制を終わらせることだ」