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停戦中、フーシ派によるタイズへの攻撃で民間人15人が死亡、69人が負傷している

イエメン人のボランティアが「人間の鎖」を作り、イエメン第3の都市タイズの外れにある山あいの町に食料援助を届けている。(AFP/資料写真)
イエメン人のボランティアが「人間の鎖」を作り、イエメン第3の都市タイズの外れにある山あいの町に食料援助を届けている。(AFP/資料写真)
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30 Sep 2022 05:09:47 GMT9
30 Sep 2022 05:09:47 GMT9
  • タイズの住民は、フーシ派の狙撃兵や地雷、包囲のせいでタイズの人道危機が悪化していると話した

サイード・アル・バタティ

イエメン、アル・ムッカラー:国際人権団体は、国連が仲介した停戦が4月2日に始まって以降、タイズ市ではフーシ派の銃撃や地雷により、イエメン人の民間人15人が死亡、69人が負傷していると発表した。

ジュネーブに拠点を置く組織「SAM」は、「脆弱な休戦」と題した30ページに及ぶ報告書の中で、フーシ派の狙撃兵や数千個の地雷、フーシ派がタイズの人口密集地域に向けて発射した爆発物が仕掛けられたドローンによって、子供7人、女性8人を含む民間人15人が死亡し、子供28人、女性8人を含む69人が負傷していると発表した。

フーシ派による停戦違反は過去6カ月で90件に上る。

フーシ派は重火器を使って住宅地域を標的にし、タイズの封鎖を維持し、タイズの郊外に兵士を動員してきた、とSAMは発表した。

国連が仲介した停戦は来週、期限切れとなる予定だ。その停戦の結果、イエメン全土で戦闘が大幅に減少し、サヌア空港発の商業便が再開され、多数の燃料船がホデイダ港に入港するようになった。

2015年初頭からフーシ派の包囲下にあるイエメン第3の都市タイズの住民は、フーシ派は包囲を解かず、攻撃も止めなかったので、停戦に入っても自分たちの生活は何も変わらなかったと不満を漏らしている。

フーシ派はいくつかの提案を拒否しており、交通再開の準備について協議するイエメン政府との会議にも出席していない。

フーシ派は、イエメン政府が望んでいるタイズへの出入りに使われる主要道路ではなく、狭い未舗装道路を開放すると主張している。

タイズの住民はSAMに対し、フーシ派の狙撃兵や地雷、包囲のせいでタイズの人道危機が悪化し、親族の元や学校、農場にたどり着けなくなっていると話した。そして住人は、フーシ派が意図的に非武装の民間人を射殺していると非難した。

ファティマ・イブラヒムさんは「羊飼いだった息子はタイズで、戸外で羊を放牧していたときにフーシ派の狙撃兵に撃たれました」と話した。

母親や他の住民が彼を助けるために駆けつけると、フーシ派の狙撃兵に銃を向けられたため、近くの病院までバイクで運ぶしかなかったという。

「フーシ派の狙撃兵は人を区別しません。彼らはいつも、女性や子供、老人、そして動物さえ犠牲にしています。停戦はどこで行われているのでしょうか? 私たちが目にするのは殺戮だけです」と彼の母親は話した。

SAMは、タイズの住民への攻撃をやめさせるためにフーシ派により強い圧力を掛けるよう求めるとともに、民間人をフーシ派の攻撃から守るために外国の平和維持軍を派遣するよう求めた。

「国際社会は、中立国が監督する監視委員会を設置し、イエメンの停戦について真剣に考えるべきだ」

「タイズの包囲は直ちに解除されなければならず、フーシ派は民間人への全ての攻撃をやめなければならない」とSAMは主張した。

フーシ派の幹部は、停戦の延長や、国連特使がつい最近行ったタイズや給与支払いに関する提案に反対することを再確認した。これは和平努力への打撃だ。

フーシ派の最高政治評議会のメフディ・アル・マシャト議長は、サヌアを訪れているハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使に対し、イエメン政府がフーシ派支配地域の公務員に給与を支払うまで停戦を延長しないと話した。

イエメン政府は給与の支払いを拒否しており、ホデイダ港を通過する燃料船からの収入を使って公務員に給与を支払うようフーシ派に求めている。

この行き詰まりを打開するため、グルンドベルグ特使は、フーシ派が2014年の給与総額に基づいて燃料船からの収入を使って給与を支払い、イエメン政府が不足分を補うことを提案した。

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