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米国、イエメン停戦合意の崩壊に「懸念」、イランが責めを負うべきか否かは不明

米国のイエメン特使は、提案されている公共部門の賃金支払いメカニズムについて、フーシ派が「過激主義的で不可能な要求を押し付けてきた」と述べた。(ファイル/AFP)
米国のイエメン特使は、提案されている公共部門の賃金支払いメカニズムについて、フーシ派が「過激主義的で不可能な要求を押し付けてきた」と述べた。(ファイル/AFP)
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06 Oct 2022 05:10:19 GMT9
06 Oct 2022 05:10:19 GMT9
  • ティム・レンダーキング米イエメン担当特使は、イランに支援されたフーシ派による「土壇場の」要求と撤回が長引いていた協議を頓挫させたと述べた
  • 米国は湾岸アラブのパートナー国の自衛を引き続き支援すると述べた

レイ・ハナニア

シカゴ:米国のイエメン特使ティム・レンダーキング氏は、10月2日に期限切れとなったフーシ派との停戦協定が更新されなかったことについて「懸念している」と述べながらも、イランが更新を阻む役割を果たしたかどうかについては推測を避けた。

10月5日水曜日、アラブニュースが出席したブリーフィングで、レンダーキング氏は、フーシ派が「土壇場」の要求をしたのは、「このプロセスの初期に行った約束から本質的に二転三転している」ことを意味すると述べた。

フーシ派を支援しているイラン政権が原因ではないかとの問いに、レンダーキング氏は「私たちにはわかりません」と答えた。イランは、国連が支援する4月2日の2カ月間の停戦協定を支持したと同氏は言い、そして6月2日と8月2日に問題なく更新されたときも支持していたという。

同氏は、今月3回目の更新に合意できなかったのは、フーシ派の交渉担当者が「軍人と治安要員」への給与支払いに関して「過激主義的で不可能な要求」を突きつけたためだとしている。

停戦が更新されるまで、大規模な襲撃が再開される脅威は残る、とレンダーキング氏は述べ、「より前向きなアプローチ」に戻らなければ、このプロセスにおけるイランの関与は 「非常にネガティブ」なものと捉えられ続けるだろう、と指摘した。

「湾岸諸国のパートナーの外部の侵略に対する自衛を支援することは、依然として我が国の国益であり、イエメンからの侵略の場合にもそうするだろう」とレンダーキング氏は述べた。

「大統領と国務長官は、米国が湾岸諸国のパートナーとその正当な国防上の必要性を引き続き支援し、既存の脅威および新たな脅威に対応していくことを明らかにしています。そして、その中にはイエメンなどからのサウジアラビアやUAE国内の標的に対する越境攻撃も含まれます」

「結局のところ、湾岸地域の国々には12万人以上の米国市民が住み、働いているのです。大統領と国務長官が、海外のどこに住んでいようとも、米国人の安全確保以上に高い目的を持っていないことは承知しています」

レンダーキング氏は、和平交渉の再開に通じる扉は依然として開いており、それはフーシ派とイエメン国民全てに利益をもたらすと何度も繰り返し述べると共に、最近の民兵による脅迫を非難した。

「フーシ派のレトリックは商業船舶や石油会社を脅かすもので、これはまったく容認できません」と同氏は付け加えた。

同氏は、バイデン政権が議会の支持を得て、「サウジアラビア王国へのパトリオットミサイルの追加売却、UAEへの終末高高度防衛システム(THAAD)など、サウジアラビアとUAEへの防衛用兵器の「将来の供与」を承認したと述べた。

さらに、同氏は次のように付け加えた。「これらの軍需物資は、イエメンから発信される国境を越えたUAV(無人航空機、ドローン)攻撃やミサイル攻撃から両国を守るために重要な役割を担っています」

「ここで重要な点を強調させてください。私たち、そして国際社会は、すべての当事者に自制を求めています。当事者が合意し、歓迎し、遵守している公式に登録された停戦協定がない、この特にデリケートな時期に、私たちはすべての当事者の最大限の自制を求めなければなりません」

4月の停戦合意は、イエメンの人々に次のような多くの利益をもたらしたとレンダーキング氏は述べた。民間人の犠牲者が約60%激減、2万5千人以上のイエメン国民の2016年以来初の民間飛行便での海外旅行が実現、また、ホデイダ港経由の燃料輸送量が前年比5倍となったことで、燃料価格の低減に貢献した。

また、停戦により人道支援組織が国内で活動しやすくなった。

「私たちはイエメンの人道的状況を非常に懸念しています」とレンダーキング氏は語り、一般市民のニーズが「大きく、資金も十分ではありません」と警告している。

そして、同氏は次のように続けた。「米国は紛争期間中に50億ドル、まさに今年に入ってからも10億ドルを人道支援の財源として拠出しています」

レンダーキング氏は、米国は最終的な和平合意に至るまで、フーシ派を海外テロ組織として指定し続けるだろうと述べた。

「私たちはまた、サウジアラビアとイエメン政府が停戦条件を維持するために交わした約束に依存しています」と同氏は付け加えた。

「では実際に、フーシ派がどのような約束をするつもりなのか見てみましょう。過激主義的な要求を引き下げてください。この6カ月間に行われた、拡大停戦合意の達成と持続的な停戦、そして私たち全員が望むイエメン人同士の政治プロセスに向けた建設的な会話に戻りましょう」

今回の事態を、状況に応じてできるだけポジティブに捉えるべく、レンダーキング氏は次のように述べている。「停戦の重要な要素は引き続き保たれており、国連主導の集中的な交渉と米国の外交は衰えることなく続いていることがわかります」

「停戦合意の重要な要素というのは、どういう意味合いなのか、はっきりさせておきましょう。つまり、この国ではまだ比較的低レベルの暴力が存在するのです。燃料船はホデイダ港で荷揚げを続けています。サヌア国際空港からの民間機の運航、商用便はより継続的に行われるようになるでしょう。こうした停戦の特定の要素は極めて効果的であり、この6カ月間でイエメン国民に具体的な成果をもたらしました」

「私たちは、この先、厳しい選択が待ち受けていると考えています。一方では戦争への回帰があり、それはイエメンに犠牲者と破壊しかもたらさず、この紛争がどこを目指しているのか、さらなる混乱を招くでしょう」

しかし、停戦の更新が合意されれば、「停戦を延長するだけでなく、拡大するチャンスもあります。つまり、停戦にもっと前向きな要素を取り入れるということです。そのような要素としては、先ほど申し上げたように、航空便も含まれます。現在、多くの国と新たな就航地について非常に精力的に協議しているところです」

「私たちは、ホデイダ港への燃料輸送がさらに効率化されることを期待しています。給与の支払いについては、合意に至ることができるものと考えています。これは両当事者の核心的な要求でありました。長年給与が未払いとなっているイエメンの公務員、つまり教師、看護師、公務員に給与を支給する能力を備えることです」

「当事者(特にフーシ派)が和平の道を選んだ場合、このような恩恵が天秤にかけられます。国際社会から見ても、米国から見ても、非常に明確な選択です」

レンダーキング氏は、停戦の延長と襲撃の激化回避のための交渉に向け、「すべての意思疎通のルートは開いたまま」であることを改めて強調した。

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