
アラブニュース
リヤド:英BBCが伝えたところによると、マフサ・アミニさんの遺族は、イラン当局から抗議行動に参加しないように警告され、殺害の脅迫を受けている。
イラン政府の道徳警察が招いた22歳のアミニさんの死は、過去10年以上の間でイラン最大規模となった市民蜂起を引き起こした。
厳しい服装規定に違反したとされ、拘束中に殴られて昏睡状態に陥った彼女の死は、イランの市民弾圧の象徴となった。
「私たち家族は、イラン・イスラム共和国当局から強い圧力をかけられている。
そのため、イラン国外の人権団体や外部チャンネルと話をせず、彼女の死について外部の人間に知らせてもいない」と、彼女のいとこのエルファン・モルテザイさんはBBCに語っている。
モルテザイさんは、イラクに拠点を置くイラン系クルド人野党「コマラ」の軍事組織ペシュメルガの戦士だ。イランはコマラを分離主義者だとして非難している。
しかし、イランのアミニ一族は、クルド人の反対派グループへの支援を繰り返し否定している。
モルテザイさんは、亡くなったいとこのことを「ジーナ」と呼ぶ。
イランでは一部のクルド人名の使用が禁止されているため、彼女の両親は書類上の正式なイラン名として「マフサ」を使うことを余儀なくされた。
「ジーナは普通の人間で、政治的な主張のある人間ではなかった。
政権側は、ジーナが私と接触し、私が彼女に何かを教え、ある活動をするためにイランに送り返したというシナリオや偽情報をでっち上げているが、実際には全く根拠がない」とモルテザイさんは述べた。
モルテザイさんはBBCに対し、イラン政権関係者がイランにいる家族をインスタグラムで偽のアカウントを使って脅迫し、デモに参加すれば殺されるかもしれないと警告していると話している。
さらに、「私自身、電話で『街で見かけたら誘拐して殺す』という脅迫を何度も受けている」と付け加えた。
モルテザイさんは、アミニさんの23歳の誕生日になるはずだった日に、墓地に集まった遺族を撮影した動画をBBCで公開した。
この動画では、彼女の顔をあしらったケーキが丁寧に墓に置かれ、その背後から泣き叫ぶ声が聞こえてくる。