
アラブニュース
ジェッダ:イランの治安当局は火曜日、3週間以上続いている抗議活動が収束の兆しを見せない中で、クルディスタン州の都市サナンダジュへ戦車や戦闘機、バス数台分の特殊部隊の人員を送った。
クルディスタン州は道徳警察による拘束中に亡くなり、その死がイラン全土にデモの波を引き起こすきっかけとなった22歳のマフサ・アミニさんの出身地である。
抗議に対する当局の暴力的な弾圧により、200名以上の死者が出ている。
サナンダジュでは特にデモが大規模に行われており、人権活動団体は多数の死者が出ることを危惧しており、また当局がこの地域への爆撃を行っていると非難している。
ノルウェイを拠点とする人権団体Hengawによると、サナンダジュの空港にはイラン軍の戦闘機が到着し、特殊部隊の兵士を乗せたバスも向かっているという。
アムネスティ・インターナショナルは「サナンダジュでの取り締まりに関して、特殊部隊が火器や催涙弾を無差別に、住宅にも用いているという報告に接し、深い憂慮」を覚えると表明した。
イラン人権センターは南東部のスィースターン・バルーチェスターン州でも類似の状況が見られるとしている。
活動家によれば、9月30日以来、90人以上の死者が出ている。
イラン人権センターのハディ・ガエミ局長は「スィースターン・バルーチェスターン州での殺戮に続く、特殊部隊によるクルディスタン州での市民の容赦ない殺害は、より激しい国家による暴力の前触れとなるだろう」と述べている。
治安部隊による取り締まり中に出た逮捕者の中には、イランのアクバル・ハーシェミー・ラフサンジャニ元大統領の娘も含まれている。
59歳のファエゼ・ハーシェミ氏は元議員であり、女性の権利のための活動家でもあるが、9月27日にテヘランで住民をデモに参加するよう扇動したとして逮捕された。
司法当局者によると、彼女は「共謀、社会秩序の混乱、イスラム共和国に対するプロパガンダの罪」で起訴された。