
ベイルート:レバノン議会は木曜日、ミシェル・アウン大統領の後任を決める3回目の大統領選の投票を行ったが、選出には至らなかった。今月末の同大統領の任期満了後に政治的空白が生じる恐れが高まった。
ナビーフ・ビッリー議会議長は月曜日、派閥間の長きにわたる不一致の克服を期待して新たな投票を呼びかけた。危機的状況にあるレバノンは、既に暫定内閣によって統治されている。
先月、新大統領選出のために議会が初めて招集された際には、ルネ・モアワド元大統領の息子であるミシェル・モアワド議員が有力候補として浮上した。イランが支援する有力なヒズボラ運動に反対する議員たちが同議員の出馬を支持したためだ。
しかし、木曜日の投票で同議員が獲得した42票は、第2回投票に残るのに必要な65票に大きく届かなかった。
レバノン議会の128議席のうち合計119人の議員が投票に参加したが、一部の議員が退席し、第2回投票を行う前に定足数が失われた。
55人の議員が白票を投じた。
モアワド議員の出馬を支持してきたサミー・ジェマイエル議員は、投票後に記者団に対し、「野党勢力の団結に引き続き取り組んでいく」と述べた。
「困難な状況だが、期限の10月31日が近づくにつれ皆が力を合わせると期待している」
ヒズボラ所属のハッサン・ファドラッラー議員は投票前に記者団に対し、「陣営間にコンセンサスや包括的な対話は存在しない」と述べた。
レバノンの長年の宗派間権力共有システムのもとでは、大統領の地位にはマロン派キリスト教徒が就くことになっている。
アウン大統領が2016年に選出されるまで、大統領の地位は2年以上空白のままだった。議員たちが候補者について45回も合意形成に失敗したためだ。
国が過去最悪の経済危機に見舞われているにもかかわらず、5月に内閣が任期満了となって以降の新政府樹立の努力も、政治的行き詰まりによって無にされている。
AFP