
ナジャ・フーサリ
ベイルート:マロン派総主教ビシャーラ・ブトロス・アル・ライ氏は、大統領位の空白をもたらそうとしているとしてレバノンの国会議員らを非難した。
10月31日のミシェル・アウン大統領の任期満了に伴い、レバノン国会は新指導者を選出するための第4回会合を24日月曜日に開催する予定である。
アル・ライ氏は23日日曜日の説教において、レバノンの支配層に向けて、「我々は、財政的腐敗よりもさらに悪い、政治的腐敗の極みに達している」と述べた。
彼は、近時の国会において、国会議員の一部が「危機に陥ったレバノンの大統領として、公共の利益を犠牲にして自分の利益にこだわる政治家ではなく、真の政治家として行動するレバノン国民に受け入れられる政治家を提示することをせず、まるで演劇をしているかのように 」行動したと述べた。
彼は「新大統領の選挙を妨害する以上に、祖国に対する反逆行為があるでしょうか?大統領位の空白をもたらすことよりも多くの分裂を生み出す方法がありますか?」と続けた。
「現在の状況下で、国内外で責任を果たす大統領を憲法所定の期限内に選出するよう求めるレバノン国際支援グループの声明に対して、このように対応するのですか?」
アル・ライ氏の発言は、レバノンが、インフラを傷つけ、社会的・健康的危機を引き起こした経済危機に苦しんでいる最中に行われた。
最新の課題は、2日以上にわたる公共電力網の停電による浄水場の稼働停止に伴い、ベカー、北部、南部でコレラが発生したことである。この停電によって、ベイルート空港とベイルート港での業務にも支障が生じている。
アリ・ハミエ臨時公共事業相によると、ベイルート空港は3台の自家発電機に依存して運営されているとのことである。
彼は、「発電機用のディーゼルの購入費用は非常に高く、空港がこのまま運営を継続できる保証はありません。」と述べている。
さらに「本件について、ナジーブ・ミカティ臨時首相およびワリード・ファイヤド臨時エネルギー相と話し合い、解決策を見出すつもりです。」と語った。
同空港は、発電機用ディーゼルの供給をミドルイースト航空に頼っているが、同社は、費用の高さを理由として、無期限に支援を続けることはできないと表明している。
一方、米国の仲裁者であるアモス・ホッホシュタイン氏が、レバノン・イスラエル間の海洋境界線を画定するための米国の公式合意文書を携えて、今週、ベイルートに到着する予定である。
23日日曜日、イスラエル最高裁判所はこの取引に対するすべての申立を却下した。これにより、イスラエル内閣が週内に合意を承認する道が開かれた。
イスラエルのベニー・ガンツ国防相は、裁判所の決定について、「これにより、今後数日のうちにレバノンとの海上国境に関する重要な合意を進めることができるようになりました」と述べた。
ナクラの国連レバノン暫定軍司令部は調印式の開催準備を進めており、アウン大統領がレバノン代表として参加する者を25日火曜日に指名する見込みである。
レバノンとイスラエルは、違反行為が発生しないよう、また海上国境の座標を確定するため、合意条件について2通の別々の書簡を国連に送付する予定である。
一方、キプロスの代表団が24日月曜日にレバノンに到着し、両国の国境画定について話し合う予定である。
代表団は、エリアス・ブー・サーブ議会副議長、アブドゥラ・ベンハビブ臨時外相およびファイヤド臨時エネルギー相と会談する予定である。
レバノン外務省は以前、キプロス政府より、「レバノン・イスラエル間の海上国境画定協定に照らして、国連との協議が整う前に、レバノン・キプロス間の海上国境点および座標を修正する」ための対話を求める書簡を受け取っている。
レバノンは、2007年から2009年にかけて、交渉を通じてキプロスとの国境画定作業を開始した。しかし、キプロスは2011年にレバノンとの了解を破り、イスラエルとの国境を画定した。
レバノン・キプロス間協定では、キプロスは、レバノンとの合意無くイスラエルとの境界画定を完了することはできないと規定されていた。
一方、アウン大統領は、ブー・サーブ副議長に対し、シリアとの海上国境画定について話し合うため、ダマスカスへの代表団を率いるよう指示した。代表団には、ベンハビブ臨時エネルギー相、ハミエ臨時公共事業相、レバノン総合保安機関局長のアッバス・イブラヒム少将が含まれる。
アウン大統領は数日前、シリアのバッシャール・アル・アサド大統領と接触し、国境画定について話し合ったとされている。
両者は、対立点の解決には直接の技術的・法的議論が必要であり、仲裁役は不要であるとして、公式代表団がベイルートとダマスカスで会合を開くことで合意した。
レバノンの代表団が、レバノンが自国領土であると主張しているが、国連の地図ではシリアに属するとされているシェバア農場の問題を持ち出すかどうかは、未だ不明である。