
ドバイ:16日、当局者がAP通信に語ったところによると、イランとの緊張が高まる中、イスラエルの富豪に関係する石油タンカーがオマーン沖で爆弾を搭載したドローンの攻撃を受けた。
攻撃は15日夜オマーン沖で起きたと、中東を拠点にする国防当局者が述べた。当局者は攻撃について公に語る権限がないため、匿名を条件に語った。
この地域で海運を監視する英海軍の関連機関である英国海運貿易オペレーションは、「我々はこの事件を承知しており、現在調査中である」とAP通信に語った。
当局者によると、攻撃を受けた船舶はリベリア船籍の石油タンカー、 パシフィック・ジルコンであるとのこと。このタンカーはシンガポールに本拠を置くイースタン・パシフィック・シッピング社が運航しているが、これは最終的にはイスラエルの富豪、イダン・オフェル氏が所有する会社である。
16日、イースタン・パシフィック・シッピング社に電話をしても応答はなく、複数送った電子メールにも直ぐには返答がなかった。イスラエルの在アブダビ大使館にかけた電話にも同様に応答がなかった。
攻撃に対する犯行声明は今のところ出ていないが、嫌疑は即座にイランにかけられた。イランとイスラエルは長年に渡って中東広域で影の戦争を繰り広げており、この地域を航行するイスラエル関連の船舶に対するいくつかのドローン攻撃もその中に含まれる。
米国は、2019年アラブ首長国連邦沖で発生した一連の攻撃についてもイランを非難している。当時イラン政府は、大国との核合意から米国が一方的に離脱したことを受けて、核開発を段階的に拡大しはじめていた。
イランの国営メディアはパシフィック・ジルコンへの攻撃をすぐには認めなかった。
AP