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シリア南部でデモ隊が県知事公舎に乱入 2人死亡

シリアのスワイダで人々が集まり、抗議デモに参加している。(スワイダ24、ロイター経由)
シリアのスワイダで人々が集まり、抗議デモに参加している。(スワイダ24、ロイター経由)
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05 Dec 2022 06:12:13 GMT9
05 Dec 2022 06:12:13 GMT9
  • 親政府メディアは、数十人の「無法者」が県知事公舎に乱入したと報じた

アラブニュース

ジェッダ:シリア南部スワイダで4日、同国の経済状況の悪化に怒った数十人のデモ隊が県知事公舎に乱入して荒らし回り、警察と衝突した。当局や目撃者が明らかにした。

その前に200人以上が、ドゥルーズ派の住民が多いスワイダの中心部にある公舎周辺に集まり、物価高騰と経済苦境の中、シリアのバッシャール・アサド大統領の打倒を訴えるスローガンを唱えたという。

「アサドを倒せ」と群衆は連呼した。シリアの政府支配地域で反政府抗議デモをすることは許されておらず、こうしたデモが起きるのは異例だ。

シリアの親政府メディアは、数十人の「無法者」が県知事公舎に乱入し、書類や公文書を燃やしたと報じた。

内務省は「彼らは市の警察本部も占拠しようとした。その後に起きた衝突で警官1人が死亡した」と発表した。

「我々は無法者全員を追跡する。スワイダ県の安全と安定を揺るがそうとする者には、あらゆる法的措置を取る」とシリア政府は声明で発表した。

目撃者3人はロイター通信に対し、「県知事は公舎にいませんでした。デモ隊が乱入し事務所を荒らし回る前に立ち退いていました」と話した。

市民活動家で、シリア南部の出来事を報道する地元ウェブサイト「スワイダ24」の編集者であるラヤン・マールフ氏は「公舎は内側から完全に燃け落ちました。数人が銃撃戦で負傷しました」と述べた。

「激しい銃撃がありました」とマールフ氏はロイター通信に話した。「警備が厳重な地域ですが、発砲が行われた場所は明らかになっていません」

市内の病院の関係者によると、治療を受けていた市民1人が銃創が原因で死亡し、もう1人は撃たれた後、現在も入院しているという。

10年以上続くシリア内戦の開戦以降、シリアの他の地域では武力衝突が見られたが、スワイダ県では見られなかった。アサド一族の支配に反対する、民主化を求める抗議デモが暴力的に鎮圧された後、シリア内戦は始まった。

イスラム教をルーツとする信仰を持つ少数派のドゥルーズ派は、シリア内戦に巻き込まれることに長年抵抗してきた。

多くの地域社会の指導者やドゥルーズ派の宗教指導者は、軍隊への入隊を認めなかった。

シリアは深刻な経済危機に苦しんでいる。数十万人が死亡し数百万人が避難した破滅的な内戦の後、多くの人々が食料や生活必需品を手に入れるのに苦労している。

スワイダの目撃者はロイター通信に対し、「デモ隊は公舎の中に入るとすぐにアサド大統領の写真を破った」と話した。

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