• ラファフ・サービシーズ・クラブの理事であるハニ・アブ・クシュ氏は、スポーツプロジェクトの一環として試合を開催したいと語った。
• 同氏は、「試合は最後の卒業式みたいなものでしたが、メディアで大々的に取り上げられたことで、大きな出来事となりました」と、アラブニュースに語った。

ハゼム・バロウシャ

ガザ市：宗教的な保守主義者は、「ヒジャブでなくショートパンツを着用させようとする」試みだとして、ガザ地区で予定されている、少女たちのサッカーの試合を中止するよう追い込んだ。

この宗教的な保守主義者の圧力により、12月8日に予定されていたラファフ・サービシーズ・クラブとラファフ・ユース・クラブの9歳から12歳の少女たちの試合が中止となった。学者や聖職者は、試合は「道徳的な恥」であると批判した。

ラファフ・サービシーズ・クラブの理事であるハニ・アブ・クシュ氏は、スポーツプロジェクトの一環として試合を開催したいと語った。

同氏は、「9歳から12歳の少女のトレーニングを含む、数カ月前から進められていたプロジェクトです。試合は最後の卒業式みたいなものでしたが、メディアで大々的に取り上げられたことで、大きな出来事となりました」と、アラブニュースに語った。

また、クラブには現在女子チームがなく、女子チームにかかる経費はすべて、外部からの資金に頼っていたと述べた。

アブ・クシュ氏は、女子の試合開催には反対があるかもしれないと思っていたと述べ、「私たちの社会はたしかに保守的ですが、プロのサッカー選手ではない子供たちの試合で、こんな大騒ぎをする理由はありませんでした」と続けた。

ラファフの強硬派のひとり、マジディ・アル・マグラビ氏は、自分の Facebookに次のように記した。「ラファフ知事の要請により、この試合は中止されたという知らせを受けた」

そして、「我々は全員、このような女子チームの解散を望んでいる」と付け加え、「我々の少女にヒジャブでなくショートパンツの着用を望んでいる、ガザ地区の女子スポーツの破壊工作」を実行しているとして、ファタハのメンバーであるジブリル・ラジューブ氏を糾弾した。

マグラビ氏の発言は支持を集めたが、「まだ子供がすること」として、同氏の発言に反対するものもいた。

ガザにある複数のクラブの責任者によると、パレスチナのスポーツは総じて資金不足と関心の薄さに悩んでおり、既存の男子チームについても資金は十分ではない。

アブ・クシュ氏は、「ガザ地区のクラブは現在、資金不足で経営的に苦しいために、既存チームの能力を発展させることも、ガザ地区で女子チームを結成させることも難しいのです」と述べた。

ヨルダン川西岸地区とは違い、ガザ地区には常設の女子サッカーチームはなく、ガザ地区の女性は、パレスチナ代表チームのメンバーではない。

女子サッカーのコーチ、アラー・アル・アムール氏は、アラブニュースに次のように語った。

「ガザでは、明らかに女子スポーツへの（当局の）関心が足りません。資金もなく、ガザ地区のクラブは女子チームには関心がありません。連盟も、女子チームの支援に十分な関心を示していません」

「ガザ地区の女性のために行われているすべての活動は、国外および外部の団体からのみ資金が提供されている、民間の機関またはプロジェクトの取り組みの一部なのです」

アル・アムール氏は女子サッカーチームのコーチとして、最近ノルウェーにも訪れたが、資金提供の終了に伴い、チームのトレーニングは中止された。

同氏によると、女子選手はトレーニングや試合の時も、ガザ地区の慣習や伝統に反しない控えめなウェアを着用し、参加する年齢層は17歳未満であるという。

「私たちには多くの壁が立ちはだかっていますが、その中でも最も高い壁が資金調達で、女子がサッカーをするのを許さないことがあるコミュニティの圧力も壁です。加えて、イスラエルの妨害により、ヨルダン川西岸地区とガザ地区との間で通信が途絶えることもあるのです」

「私がトレーニングを担当するチームが参加した、ヨルダン川西岸地区の前回の試合には、私はコーチとして同行していません」