
アンマン:ヨルダンは、燃料価格高騰に抗議するデモの際に警察幹部が銃撃され死亡したことを受け、これらのデモに関与したとして数十人を逮捕した。同国の公安局が17日に発表した。
マアーン県警察副署長であるアブドゥル・ラッザーク・アル・ダラビー大佐は、15日にアル・フセイニヤ地区で発生した「(当局の言い方では)暴動」に対応していた際、頭部に銃弾を受け死亡した。
公安局は声明の中で次のように述べた。「国内の多数地域で発生した暴動に参加した45人を逮捕した。彼らは法廷に引き出される」
また、各県に増援部隊が送られたことを明らかにし、同国南部のマアーンで発生した暴力の背後には「破壊者と無法者」がいると非難した。
ヨルダンのアブドッラー2世国王は16日、「国家に対して武器を向ける者には誰であれ断固とした対応を取る」と警告した。
マゼン・アル・ファラヤ外相は同日、「治安当局はできるだけ早く犯人を逮捕し裁きを受けさせるべく努力している」と述べた。
公安局によると、アル・フセイニヤでは他に警察官2人が銃撃され負傷した。
ヨルダン南部のいくつかの県では、1週間以上前からタクシー運転手やトラック運転手がストライキを行っている。
バス運転手もそれに加わっているほか、14日には商業従事者が店を閉めて燃料価格高騰に抗議した。
今週発生したデモでは、一部の地域でデモ隊が火をつけたタイヤで道路を塞いだり治安部隊と衝突したりした。
ヨルダンの燃料価格は1年前のほぼ2倍になっている。特にトラックやバスが使用するディーゼルや暖房用の灯油が高騰している。
政府は、最も影響の大きい世帯に経済支援を行うなどの緩和策を提案している。
AFP