
ベイルート:米軍はシリア東部で攻撃を3回実施し、過激派組織ダーイシュのメンバー6人を拘束した。米中央軍が20日、発表した。
米中央軍の声明によると、今回の攻撃は過去48時間に行われた。拘束されたメンバーの1人は「アル・ズバイディ」だと確認された。ダーイシュの「シリア州の幹部」で、シリアでの攻撃の計画と実行に関与したとされている。
英国に拠点を置き、戦争を監視している反体制派のシリア人権監視団は、「3回の攻撃のうち2回はデリゾール地方とハサケ地方で行われた。クルド人主導のシリア民主軍(SDF)も関与していた」と発表した。拘束された6人のうち4人は、ダーイシュと提携しているトルクメン人武器商人であることが確認された。
1回の攻撃でSDFの兵士2人が負傷した。
米陸軍のマイケル・エリック・クリラ大将は声明で、「これらのダーイシュの工作員を拘束することによって、計画を進め撹乱攻撃を行うダーイシュの能力を低下させることができるだろう」と述べた。
シリアには約900人の米兵が駐留し、ダーイシュとの戦いにおいてクルド人主導の部隊を支援している。米軍とクルド人主導の部隊は主に、クルド人の支配下にあるシリア北東部でダーイシュのメンバーをたびたび標的にしてきた。
SDFは19日、シリア東部で下部組織を管理していたダーイシュのメンバー1人を拘束したと発表した。
シリアは、2011年から続く血なまぐさい内戦から抜け出せずにいる。シリア内戦は地域大国や世界の大国を巻き込んでいる。シリアのバッシャール・アサド大統領は、国土の多くを支配地域として取り戻したが、シリア北部の一部地域は現在も、反政府勢力やトルコ・シリアのクルド人勢力の支配下にある。
AP