
ゴブラン・モハメド
カイロ:アラブ連盟のアフマド・アブルゲイト事務総長は、イスラエル当局が人権派弁護士で活動家のサラー・ハモウリ氏をフランスに強制送還したことを最も強い言葉で非難した。
アブルゲイト事務総長は、強制送還処分は国際法違反であり目に余る人権侵害だと述べた。
アブルゲイト事務総長の報道官によると、同事務総長はイスラエルのパレスチナに対する不道徳な政策を容認しないよう警告した。
また、国際社会に対し、国際法に違反し人権の原則を無視する措置に対して強硬かつ一体的な立場を取るよう訴えた。
パレスチナとフランスの二重国籍を持つ弁護士のサラー・ハモウリ氏は、イスラエル当局の決定により居住許可を取り消されたうえで東エルサレムから追放され、18日にフランスに到着した。
37歳の同氏は、フランスに強制送還される前の今年3月に3ヶ月間の行政拘禁を言い渡されていた。
同氏は、イスラエルやEUによってテロ組織に指定されているパレスチナ解放人民戦線との関係を持った容疑でイスラエルの刑務所に拘留されていた。
パレスチナとフランスの二重国籍を持つハモウリ氏は、イスラエルによって占領・併合されている東エルサレムで生まれた。イスラエル国籍は持っていない。
12月上旬、イスラエルは同氏の居住権を取り消したことを認めた。この措置により、1月1日に新たな聴聞が予定されていたにもかかわらず、同氏の強制送還が可能になった。
国連は19日、イスラエルがハモウリ氏を強制送還したことを「戦争犯罪」として非難した。
国連人権高等弁務官事務所のジェレミー・ローレンス報道官は次のように述べた。「国際人道法は被保護者を占領地から追放することを禁じており、そのような者に占領国への忠誠の誓いを強制することを明確に禁止している」
「被保護者を占領地から追放することは、ジュネーブ第四条約の重大な違反であり、戦争犯罪にあたる」
「今回の件が占領下のパレスチナ領土の人権活動家に恐ろしいメッセージを送ることを深く懸念している」