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フーシ派が停戦更新を拒否、オマーンの仲介者は成果なしでサヌアを去る

アデンの路上で警戒中のイエメン兵。先週サヌアに到着したオマーンの仲介者らは25日に同市を後にした。(ロイター/ファイル)
アデンの路上で警戒中のイエメン兵。先週サヌアに到着したオマーンの仲介者らは25日に同市を後にした。(ロイター/ファイル)
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27 Dec 2022 05:12:09 GMT9
27 Dec 2022 05:12:09 GMT9
  • 仲介者らがサヌアを去る際、フーシ派は戦闘を再開すると脅した

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー、イエメン:イエメンのサヌアで交渉が行われたが、オマーンの仲介者が何の成果もなしに帰国し、イランの支援を受けたフーシ派が要求が通らない場合は戦闘を再開すると脅迫したことで、国連仲介停戦を更新しイエメンに和平をもたらすための努力は打ち砕かれた。

先週サヌアに到着したオマーンの仲介者らはフーシ派高官らと会談し、停戦延長について、また紛争終結に向けた和平交渉への参加について彼らの要望を聞いた後、25日にサヌアを後にした。

フーシ派は、同派の指導者らがオマーンの仲介者らに対し、国際的に承認されたイエメン政府が同派の戦闘員を含む国内の公務員に給与を支払うとともに石油・天然ガスからの収入を同派に分配しない限り10月の停戦の延長に同意しない意向を伝えたことを明らかにした。また、これらの要求が通らない場合は大規模な軍事作戦を再開すると脅した。

フーシ派の首席交渉官であるムハンマド・アブドル・サラム氏は次のように述べた。「我々の地上軍は新たな交戦規定を採用した。他当事者は、我々が新たな段階に入り現在は停戦下の義務に拘束されていないことを認識すべきだ」

また、収入が分配され賃金が支払われるまでは政府支配地域の石油インフラへの攻撃を続けると述べた。

さらに、オマーンの仲介者らとの「実り多い」話し合いを楽しんだと揶揄した。

4月2日に発効し2回延長された国連仲介停戦のもとでイエメン政府はサヌア空港からの商用航空便再開の許可やホデイダ港への燃料船入港の促進などを行ったが、合意の主要な条件である包囲中の都市タイズの道路開放をフーシ派が拒否したため、さらなる延長はされず期限切れとなった。

フーシ派は10月、イエメン政府の燃料輸出を妨害するために、南部のハドラマウト県とシャブワ県の石油施設2ヶ所に対するドローン攻撃を開始した。その結果、一方の施設は閉鎖されイエメンの石油輸出は停止した。

フーシ派の要求を受け、あるイエメン政府関係者(匿名希望)はアラブニュースに対し、政府は2014年の給与支払名簿のみに基づいて、フーシ派戦闘員や同派が追加した名前を削除したうえで、給与を支払うと述べた。

また、たとえ政府が賃金を渡すことに同意したとしても、フーシ派は同派の職業行動規範に署名していない公務員への支払いを行わないだろうと指摘した。この職業行動規範は同派が今月はじめに導入した一連の規則やガイドラインで、労働者が同派への忠誠を正式に誓うことを事実上要求するものだ。

イエメン情報省次官で政治アナリストのナジーブ・ガラブ氏がアラブニュースに対し語ったところによると、オマーン代表団が訪問した際、フーシ派は戦争のレトリックを強めることで、和平や戦争開始の決定権を自分たちが掌握していることを示そうとするとともに、自分たちが支配している公的資金について何者にも異議を唱えさせないようにしていたという。

同氏は次のように述べた。「賃金や収入についてのフーシ派の主張はどれも本物ではない。彼らはイエメン政府に収入の分配を要求する一方で、自分たちの支配地域の公務員への支払いを拒否しているのだ」

「公務員全員に支払うのに十分な莫大な収入を得ているにもかかわらずだ」

 

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