• 27日の報告書の中で、IHRは死刑の可能性のある100人の被拘束者を特定した
• 報告書によると、彼らの多くは法的代理人へのアクセスが制限されている

パリ：オスロを拠点とする団体「イラン・ヒューマン・ライツ（IHR）」は27日、イラン全土で100日以上続いているデモで拘束されたイラン市民のうち、少なくとも100人に死刑が言い渡される可能性があると発表した。

9月16日、テヘランでクルド系イラン人のマフサ・アミニさん（22）が、同国の女性に対する厳格な服装規定に違反した疑いで逮捕された後、拘束中に死亡して以来、イランでは抗議運動が続いている。

イランは今月、デモに関連して2人の男性を処刑したが、これは当局の弾圧がエスカレートしたもので、活動家たちによると国民に恐怖心を植え付けるためだという。

27日の報告書で、IHRはすでに死刑判決を受けた少なくとも11人を含む、死刑の可能性のある100人の被拘束者を特定した。

IHRのリストのうち、5人の被拘束者は女性である。

報告書によれば、彼らの多くは法的代理人へのアクセスが制限されている。

 IHRディレクターのマフムード・アミリー=モグハダム氏は、「死刑判決を出し、その一部を執行することによって、彼ら（当局）は人々を家に帰らせたいのです」と述べた。

「（死刑には）ある程度の効果はあります」 が、 「私たちが全体を通して観察したことは、当局への怒りの方が上回っているということです」 と同氏はAFPに語った。

「処刑を通じて恐怖心を広めるという当局の戦略は失敗しています」

27日に発表された最新の死者数で、IHRはこれまでに476人の抗議者が殺害されたと発表した。

イランの最高治安機関は12月上旬、治安当局者を含む200人以上が死亡したと発表した。

国連は先月、全国的な騒乱が始まって以来、少なくとも14,000人が逮捕されたと発表した。

マジドレザ・ラフナヴァルドさん（23）は、治安要員2人をナイフで殺害した罪でマシュハドの裁判所から判決を受け、12月12日にクレーンで公開絞首刑にされた。

その4日前には、同じく23歳のモフセン・シェカリさんが治安要員1人を負傷させた罪で処刑されている。

司法当局によると、他に9人が抗議行動に対して死刑判決を受け、うち2人は再審が認められた。

モハマド・ゴーダブル死刑囚の父親は、「彼は大きな過ちを犯した」として、息子の釈放を求める嘆願書をソーシャルメディア上で発表した。

 父親は今週配信された動画の中で「息子はこれまで犯罪歴がない」と述べ、息子は精神障がいを患っていると主張した。

22歳のゴーダブルさんは、テヘランで、「警察を車で襲撃し、警官1人を死亡させ、5人を負傷させた」として、「地球上での腐敗」の罪で起訴されていた。

司法当局のニュースサイトMizan Onlineは26日、ゴーダブル死刑囚が精神鑑定を受け、「自分の犯罪の性質を認識していた」と結論づけたと報じた。

米国に拠点を置くイランの人権活動家通信（HRANA）は、26日に発表した報告書の中で、2022年の死刑執行数は前年比88%増加し、死刑判決も8％増加したと指摘し、その大半が殺人や薬物犯罪によるものであったと述べた。

ロンドンに拠点を置く人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルによると、イランは中国に次いで死刑の執行が多く、2021年には少なくとも314人が処刑されたという。

AFP