
テヘラン:イラン軍は29日、ホルムズ海峡の東にある戦略的に重要な南部地域で軍事演習を開始する。国営イラン通信(IRNA)が報じた。
陸海空軍が参加し、無人機と潜水艦が使われる合同演習が、「ホルムズ海峡の東」、南東部ジャスク港周辺で実施される予定だと、イラン軍の副調整官を務めるハビボラ・サヤリ大将が発表した。
ホルムズ海峡はアラビア湾の端にある要衝だ。世界の原油輸出量の5分の1がこの海域を通過する。
「演習には、陸軍の歩兵部隊・機甲部隊・機動部隊、空軍の防衛システム、潜水艦・水上艦が参加する予定だ」と同氏は述べた。
「空軍の戦略爆撃機」に支援された海軍部隊も参加する予定だ。
「無人機を使って、攻撃軍に対する情報収集作戦と偵察作戦の訓練をする予定だ」とサヤリ氏は述べた。
昨年、同じような演習を行っていたとき、演習が行われていた海域の上を飛んでいた米無人機2機に警告を発し追い返した、とイラン軍は発表した。
5月、イラン国営テレビは、西部ザグロス山脈の地下にある空軍の無人機基地の映像を放送した。
ジョー・バイデン米大統領が中東を訪問していた7月、イラン軍は同軍初の、武装無人機の運搬が可能な船舶と潜水艦から成る分艦隊を公開した。
8月、同軍はイラン全土で、150台の無人機が参加する大規模な無人機訓練を行った。
イランの大敵である米国とイスラエルはこれまで、「イランは無人機やミサイルを使い、アラビア湾で米軍や、イスラエルとつながりのある船舶を攻撃している」と非難してきた。
西側諸国は、ウクライナ戦争で使われている無人機をロシアに提供しているとしてイランを非難し、イランに一連の制裁を科している。イランはこの主張を完全に否定している。
AFP