アラブニュース
ドバイ/カイロ:サウジアラビアは、3日の朝にエルサレムのアル・アクサモスク敷地内に入った超国家主義者のイスラエル閣僚による「挑発的行動」を非難した。
「サウジアラビア外務省は、アル·アクサモスクを急襲したイスラエル当局者の挑発的な行動に対する、サウジアラビア王国の非難を表明する」と同国外務省は声明の中で述べた。
3日、イタマル·ベン·グヴィル氏は厳重な警備の下でその地を短く訪問し、この行為がモスク敷地の神聖さに対する甚だしい侵害であるとみなしたアラブの国々また組織から非難の波を引き起こした。
イスラム協力機構(OIC)は、「神聖なアル·アクサモスクの既存の歴史的·法的地位を変えようとするイスラエルの試みの一環である」として、この訪問を強く非難した。
OICは、この行為を「すべてのイスラム教徒の感情を刺激するものであり、関連する国際決議に明白に違反している」と考えると述べた。
ベン・グヴィル氏は長い間、ユダヤ人の聖地へのアクセス拡大を求めてきたが、パレスチナ人はこれを挑発的であり、イスラエルがこの聖地を完全に支配する潜在的な前兆であると見なしている。ベン・グヴィル氏はモスクに近づかなかった。
パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相は、この訪問を、モスクを「ユダヤ教寺院へと」変えるためのものと位置づけた。
また、シュタイエ氏は閣議で演説し、パレスチナ人に「アル·アクサモスクへの襲撃に対抗する」よう呼びかけた。
パレスチナ外務省は、「過激派のベン·グヴィル大臣によるアル·ア・サモスクへの襲撃を強く非難し、それを前例のない挑発行為であり、紛争の危険なエスカレーションであると見なしている」と述べた。
ヨルダンもまた3日に、ベン・グヴィル氏のアル・アクサモスク訪問を「最も厳しい」言葉で非難したと述べた。
「ヨルダンは、アクサモスクへの襲撃とその神聖性を侵害する行為を最も厳しい言葉で非難する」とヨルダン外務省は声明の中で述べた。さらに、この訪問は国際法と「エルサレムの歴史的、法的現状」に違反していると付け加えた。
国営通信社WAMが報じたところによると、UAEはイスラエルの大臣がエルサレムにあるアル・アクサモスクの敷地を「襲撃」したことを非難した。クウェートとエジプトも同様の声明を発表している。
ベン·グヴィル氏が今週初めにこの聖地を訪問する意向を表明したことで、イスラム過激派組織ハマスからの脅威を引き起こした。
ハマスのスポークスマンは、ベン・グヴィル氏の訪問について次のように述べた。「この行為を継続すれば、すべての当事者による大きな衝突をもたらすだろう」
エルサレムの旧市街にあるこの丘の上の遺跡は、ユダヤ教で最も神聖な場所であり、イスラム教でも3番目に神聖な場所であるとみなされており、数十年にわたるイスラエルとパレスチナの紛争における感情的な震源地である。
ほとんどのラビはユダヤ教徒がこの聖地で祈ることを禁じているが、近年、そこでの礼拝を支持するユダヤ教徒の運動が活発になっている。
ベン·・グヴィル氏は超国家主義かつ宗教的な政党「ユダヤの力」の党首であり、パレスチナ人に対する煽動的な発言や行動を行なってきた歴史がある。
(AP通信·ロイター)