ベイルート:米軍は、4日、米国主導の有志連合を擁するシリア東部の陸軍基地に向けて2発のロケット弾が発射されたが死傷者や被害はなかったと発表した。
英国に拠点を置く戦争監視機関のシリア人権監視団は、米国の無人機攻撃で最高司令官が殺害されてから3年となった翌日の親イラン派組織による攻撃を非難した。
イランのイブラヒム・ライシ大統領は、3日のテヘランでの記念式典で、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のガーセム・ソレイマニ司令官の暗殺に対する「復讐」を誓った。
アメリカ中央軍(CENTCOM)は声明の中で、攻撃に対する非難を避け、「本日午前 9 時頃 (0600 GMT)に、デリゾール州東部のコノコ・ミッション支援サイトに連合軍を標的とした2 発のロケット弾が発射された」と発表した。
「攻撃による負傷者や、基地や連合軍の施設への被害はなかった」と付け加えた。
アメリカ中央軍(CENTCOM)は、米国が支援する、シリアでダーイシュとの戦闘に勝利を治めたクルド人主導のシリア民主軍 (SDF) の戦闘員が「ロケットの発祥地を訪れ、 3発目の未発射のロケットを発見した」と述べた。
ダーイシュの残党と戦う国際連合の一員として、数百人のアメリカ軍がシリアに残っている。
アメリカ中央軍(CENTCOM)の報道官を務めるジョー・ブッチーノ大佐は、「このような攻撃は、連合軍と民間人を危険にさらし、シリアと地域の安定と安全を損なう」と述べた。
米国主導の有志連合の拠点となっているシリアの基地は、度々、親イラン民兵とダーイシュからのロケット弾の脅威にさらされている。
アメリカ中央軍(CENTCOM) によると、11 月に発生したハサカ州北東部にある米国のパトロール基地とイラク国境近くの連合軍のグリーン ・ビレッジ基地を標的とした 2度の攻撃による死傷者や被害は発生していない。
戦争で荒廃したシリア国内の情報源のネットワークに依拠しているシリア人権監視団は、ハサカ州のアル・シャダディの基地を標的とした11月26日の攻撃にダーイシュが関係していると述べた。
シリア人権監視団によると、アルオマールのグリーン・ビレッジ基地を標的とした11月17日のロケット弾は、親イラン民兵の基地から発射された。
AFP