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ジュネーブ:近々ダボスで開かれる年次の世界経済フォーラム(WEF)は中東や北アフリカから過去最大の参加を見込んでいるが、それはエネルギー移行におけるこれらの地域の重要性を示している―WEFのボルゲ・ブレンデ総裁は10日のオンライン記者会見でそう語った。
「6人の国家や政府の長に加え、とても強力な代表団を迎えます」と総裁は述べ、「中東は投資に関しても重要であり、政府系ファンドで世界中に投資しています」と続けた。
複数の危機が深刻化し、地政学的な分断が起きている中、WEFの年次総会は1月16~20日にスイスのダボス・クロスタースで開かれる。
10日の声明において、WEFは差し迫った最重要課題に取り組むよう世界の指導者に呼びかけ、2030年までにより持続可能で弾力性のある世界の基盤をつくるように求めた。
「多様な政治・経済・社会的な勢力が世界や国家のレベルで分断を広げています。こうした信頼低下の根本原因に対処するため、政府と企業活動との協力を推進し、力強く耐久性のある回復のための環境を整える必要があります。同時に、経済発展に弾力性を持たせて持続可能性を高め、誰も取り残されないようにする意識も持たなくてはなりません」と、WEF創設者のクラウス・シュワブ会長は述べた。
WEFは声明において、53回目となる年次会議のすべての議題を挙げた。そして、エネルギーや気候、自然といった相互に関係する問題において世界の指導者の協力を促すことで、喫緊の課題の解決策を探っていくという目標を強調している。
他の問題としては、投資・貿易・インフラ、先端技術と産業の弾力性、雇用・スキル・社会的流動性・健康、多極化世界における地政学な協力などがある。
すべてのセッションにおいて、ジェンダーや地理的多様性が特に重視される。
今年の会議には2700人以上の指導者が参加し、世界のすべての主要地域が存在感を示すことになる。
今回のダボス会議に参加する企業数は過去最多となる。WEF Partnersの600人以上のCEOを含め、700の団体の1500人以上が参加登録している。
また、世界の主要な大学や研究機関、シンクタンクから125人以上の専門家や代表者も参加する。
WEFは、6年連続で今年も気候中立の形での開催になると述べている。