
バグダッド: イラクのムハンマド・シア ・アル・スダニ首相 は、15日に公開されたインタビューで、米軍および他国軍による無期限のイラク駐留を支持した。
スダニ氏は、昨年10月の首相就任以来初めてとなる米メディアとのインタビューで、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「イラクには外国軍が必要だと我々は考えている」と述べた。
米軍および北大西洋条約機構(NATO)軍は、イラク軍に対し過激派組織ダーイシュと戦うための訓練を実施してきた。
「ダーイシュの排除にはまだ時間がかかる」とスダニ氏は付け加えた。
スダニ氏を支持し議会を支配する政党は、親イラン派と同調しており、米国に強い敵意を抱いているため、同氏の今回の発言は重要な意味を持つ。またイラクは、天然ガスと電力をイランからの供給に依存している。
約2000人の米軍兵士がイラクに駐留しており、イラク軍に訓練と助言を提供している。NATO軍兵士も数百人がイラクに駐留し、同様に非戦闘任務に当たっている。
スダニ氏は、イラクは米国・イラン両国との良好な関係を望んでいると話し、次のように述べた。
「我々はそれを目指している。イラクがイランおよび米国と良好な関係を築くことは不可能だとは思わない」
また同氏は、イラク国民が経済危機の大きな打撃を受け、より良い生活を求めているという問題も抱えている。
同氏の昨年11月のテヘラン訪問では、経済と安全保障の問題における連携強化が約束された。
15日に公開されたインタビューで、スダニ氏は、イランと抜き差しならない対立関係にある米国とうまくやっていきたいと明言した。
スダニ氏は、恐らくジョー・バイデン大統領と会う準備段階として、近い将来にワシントンに高官代表団を派遣する意向を示した。
AFP