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国連、イスラエル・パレスチナ間の「非論理的なエスカレーション」をやめるよう要請

包囲されたシェイク・ジャラー地区に住むパレスチナ住民たちとの連帯の意思を示すため、パレスチナ人、イスラエル人、その他外国人らによって週に一度行われるデモ運動で、2023年2月3日、パレスチナの旗と「シェイク・ジャラーはパレスチナのものだ」と書かれたプラカードを掲げるデモ参加者。(AP)
包囲されたシェイク・ジャラー地区に住むパレスチナ住民たちとの連帯の意思を示すため、パレスチナ人、イスラエル人、その他外国人らによって週に一度行われるデモ運動で、2023年2月3日、パレスチナの旗と「シェイク・ジャラーはパレスチナのものだ」と書かれたプラカードを掲げるデモ参加者。(AP)
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04 Feb 2023 03:02:47 GMT9
04 Feb 2023 03:02:47 GMT9
  • ターク氏は「さらなる暴力と流血につながるだけ」の措置だとしイスラエルを非難した
  • 今年に入り紛争で36人のパレスチナ人が死亡している

ジュネーヴ:イスラエル・パレスチナ間で致命的な暴力が急増する中、国連人権高等弁務官ヴォルカー・ターク氏は2023年2月3日金曜、両国間の「非倫理的なエスカレーション」をやめるよう求めた。攻撃や戦闘が急増し、国際社

会から事態の沈静化と自制を求める声が高まる中、ターク氏は「さらなる暴力と流血につながるだけ」の措置だとして、イスラエルを非難した。
今年に入って、襲撃者、兵士、民間人を含むパレスチナ人36人、また、子供1人を含むイスラエル民間人6人、ウクライナ人1人が死亡した。

ターク氏は声明で「暴力や抑圧といった失敗のアプローチを強化するのではなく…関係するすべての人に、人々の死と生活の崩壊、完全な絶望に終わっただけの非論理的なエスカレーションから手を引くことを強く要請する」と述べた。
また「イスラエル政府による昨今の措置は人権法のさらなる侵害と濫用を助長するだけだ」と続けた。「これまでの経験で、武器の急激な増加は、イスラエル人、パレスチナ人の両者の殺害と負傷のリスクを増加させることになることは明らかだ。」

ターク氏は、エルサレム東部で起きたパレスチナ人による銃撃事件で、イスラエル人6人とウクライナ人1人が死亡したことを受け、先週イスラエル政府により発表された銃取得の条件を緩和する措置について言及している。
翌日には、イスラエルに併合され、壁に囲まれたエルサレム旧市街のすぐ外側にあるシルワン地区で、13歳のパレスチナ人少年による銃撃事件が起き、ユダヤ人2人が負傷した。
このエルサレムの銃撃事件の前には、ヨルダン川西岸地区で、約20年間で最も激しいイスラエル軍による急襲作戦が行われ、ジェニンで武装兵を含むパレスチナ人10人が死亡している。


ジェノヴァ駐在のイスラエル国連大使のメラブ・エロン・サハル氏は、ターク氏の声明は「先週の襲撃事件が何であったか、ユダヤ人を標的としたパレスチナのテロ行為について説明すらしていない」と不満を表明した。「罪なき礼拝者たちの死を、勇気を持って非難することさえしていない」と彼女は付け加えた。

ターク氏は声明で「公職、その他権威ある地位にある人たち、実際にはすべての人々が「他者」への憎しみを扇動するような言葉を使うのをやめるよう」に促している。

同氏はまた、エルサレムでの攻撃を受けてイスラエル政府が発表した「懲罰的な強制立ち退きと家の取り壊し」を含むその他の措置は「連座」となる可能性があると付け加えた。

先週、アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、致命的な暴力の急増を受け、この地域を訪問し緊張緩和を求めている。

最新の死者数の増加は、2005年に国連がこの地域の死亡者数の追跡を開始して以来、ヨルダン川西岸地区で最も多かった年に続く。

AFPの統計によると、昨年のイスラエル・パレスチナ間の紛争で、約235人が死亡、その90%近くがパレスチナ側で亡くなっている。

AFP

 

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