ベイルート:長年にわたり中央銀行総裁を務めたリアド・サラメ氏とその弟のラジャ氏、アシスタントの1人が、マネーロンダリング、横領、不正利得の罪で起訴されたと、司法当局幹部が23日に明らかにした。
今回の起訴は、サラメ氏とその弟が2002年から2015年の間にレバノン中央銀行から3億ドル以上を横領したかどうかについて、1年半に及ぶ捜査が行われた結果、行われたものだ。
少なくとも欧州5カ国の司法当局が、同じ疑惑でサラメ氏と弟のラジャ氏を捜査している。
サラメ兄弟は容疑を否認している。同総裁はロイターのコメント要請にすぐには応じなかった。
総裁は、不正利得の告発を、レバノンの財政破綻の責任を自分に押し付けようとする試みの一環であり、そのため30年にわたる在職期間に新たな厳しい目が向けられるようになったと、退けた。
レバノンのラジャ・ハムシュ裁判官は、23日にサラメ兄弟と顧問のマリアン・ホエイク氏に対して告発を行った。
レバノンの司法当局が実施した予備捜査は2022年6月に終了したが、その後は停滞していた。
同国のガッサン・オワイダット検察官は当時、サラメ氏と公表されていない何人かの同僚を、不正利得、横領、マネーロンダリング、脱税などの容疑で告発するため、ベイルートの検察官に送致していた。
しかし、この検事は身を引いており、後にサラメ氏の訴えでこの事件から外された。
オワイダット氏は1月、この事件を前に進めるため新しい検察官を指名する予定であると述べた。
1993年から中央銀行総裁を務めているサラメ氏は、レバノンの有力な指導者たちからいまだに支持を得ている。多くの裁判官は、その任命は大部分は政治家のおかげである。
サラメ氏の現在の任期は7月で終了することになっている。彼は留任を希望しないと述べた。
ロイター