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露にウクライナ退去を求める国連決議が採択

ニューヨーク市の国連本部で開かれたウクライナに関する第11回緊急特別総会の採決結果を示すスクリーン(2023年2月23日)。(AFP)
ニューヨーク市の国連本部で開かれたウクライナに関する第11回緊急特別総会の採決結果を示すスクリーン(2023年2月23日)。(AFP)
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24 Feb 2023 04:02:30 GMT9
24 Feb 2023 04:02:30 GMT9
  • 十数か国の欧州諸国と日本の外相がウクライナの領土保全のための決議への支持を求めた

国連:国連総会は23日、ウクライナでの戦争行為をやめて軍隊を引き上げるようにロシアに求める、拘束力のない決議を採択した。翌日で侵攻から1年を迎えることを踏まえ、ロシア政府による侵略を止めなくてはならないという強いメッセージを送った。

採決の結果は賛成141、反対7、棄権32。ロシアが2022年2月24日に隣国に部隊や戦車を送り込んで以降、193の加盟国で構成される国連は5つの決議を採択してきたが、過去最大だった賛成国の数をわずかに下回る結果となった。

国際平和と安全保障の維持を担う安全保障理事会はロシアの拒否権で機能不全に陥っているため、ウクライナ問題においては総会が最も重要な会合となっている。安保理決議と違って総会の決議に法的拘束力はないが、世界の意見を示す指標となる。

2日間の総会では75を超える国の外相や外交官が壇上に立ち、その多くがウクライナの領土保全を支持する決議への賛成を促した。領土保全は、国連加盟時にすべての国が合意を求められる憲章の基本原則の1つ。

ウクライナ侵攻では両国で数万人が死亡している。街全体が破壊され、食料・燃料価格の高騰やインフレの上昇など、その影響は世界全体に及んでいる。

ポーランドのズビグニェフ・ラウ外相は、ウクライナは「わが国の思いやりだけでなく、支持や連帯」を受けるに値すると語った。

「ウクライナに武器を提供することで火に油を注いでいる」と主張する国々に対し、ドイツのアナレーナ・ベアボック外相は西側諸国がそうする理由を説明した。

「西側はこの戦争を求めなかったし、選びもしなかった。むしろ、学校の問題や気候危機への取り組み、社会正義の強化などにエネルギーや資金を注ぎたかった。『ロシアが戦いをやめれば、この戦争は終わる。ウクライナが戦いをやめれば、ウクライナが終わってしまう』。これが真実だ」

ベネズエラの国連代理大使は、ウクライナに関する過去の5つの決議の大部分に反対も棄権もしなかった16か国(ベラルーシ、ボリビア、カンボジア、中国、キューバ、エリトリア、赤道ギニア、イラン、ラオス、マリ、ニカラグア、北朝鮮、セントビンセント、シリア、ベネズエラ、ジンバブエ)の代表として壇上に立った。

他の国が主にロシアの行為を取り上げたのに対し、ホアキン・ベレス・アジェスタラン代理大使は22日、すべての国が例外なく「国連憲章を厳守しなくてはならない」と述べた。

自分たちの国のグループは、代理大使の言う「総会を分断する行為」に反対し、「妥協の精神」に則っているのだという。

中国の戴兵国連代理大使は23日、以下のように語った。「私たちはロシアとウクライナが互いに歩み寄り、できる限り早く直接対話を始めることを後押しする。しかるべき懸念について話し合い、実行可能な選択肢を示し、危機を早期に解決する機会を与え、平和を再構築するべきだ」

「国際社会は力を合わせて和平交渉を進める努力をすべきだ」

しかし、EUのジョセップ・ボレル外務上級代表は、侵略者と被害者を同じ条件で扱うことはできず、ウクライナに自衛行為をやめろとは言えないと記者会見で語った。

「不幸にも、和平に向けて動こうという最小限の意思すら、ロシア側から前向きな発信はない」

上級代表は「それが現実」だとし、クレムリンを訪れたすべての人が、ウラジーミル・プーチン大統領の言う「特別軍事作戦」が「いまだ実現できていない軍事目標を達成するまで」続けられると語っていると述べた。

AP

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