
ハゼム・バロウシャ
ガザ市:イスラエル軍の戦闘機は23日、ハマスの軍事部門が所有する2つの施設を空爆した。
イスラエル軍の声明によると、朝に行われたその空爆による死傷者は報告されていない。今回の空爆は、数時間前にガザからイスラエルの町に向けて6発のロケット弾が発射されたことに対応したものだという。
アシュケロンとスデロットを標的にしたロケット弾は、イスラエルの対空ミサイル防衛システム「アイアンドーム」によって迎撃された。パレスチナの派閥はまだ、このロケット弾攻撃の犯行声明を出していない。
22日にヨルダン川西岸地区北部ナブルスで少なくとも11人のパレスチナ人が殺された後、ガザでは緊張が高まっていた。
ガザの一部でストライキが続く中、教育省は休校を発表した。パレスチナで営業している銀行は休業し、パレスチナ人の死を悼んだ。
いくつかの国境地帯では、若者の集団がデモを行い、イスラエルによるナブルスでの2日目の作戦に抗議してタイヤに火をつけた。
パレスチナ人のマフムード・ウィッシャー氏(43)は「ヨルダン川西岸地区で起きていることは、許されません」と述べた。同氏は、イスラエル人は暴力を振るうことしか知らず、パレスチナ人は反撃するしかなかったと付け加えた。
ハマスが2007年中盤にガザを支配して以降、ガザでは4回の武力衝突が起きており、終わりなき紛争が続いている。最後の衝突は2022年夏に起きた。
もう一人のパレスチナ人、ラエド・スイジ氏(33)は次のように述べた。「私たちは一つの民族であり、一つの祖国を持っています。
ナブルスが傷つけられて、私たちも傷ついています。
ガザに住む私たちは多くの苦しみを味わってきました。新たな武力衝突は必要ありません。流血事件や破壊された家をこれ以上見たくありません」
「全面戦争に突入することなく、調停する方法があるはずです」
リナ・ドゥクハン氏(26)は「インフラは老朽化しています。新たな武力衝突が起きれば、流血と破壊が増えるだけです」と述べた。
我々パレスチナ人は数十年間苦しんできた。我々はガザで、多くの武力衝突と数千人の殉教者を目にしてきた。
「私たちは苦しんでいます。封鎖され、就業機会はなく、若者の希望は失われています。私たちは、ガザが抵抗できるように、ガザを再建する必要があります。
毎年武力衝突をしていたら、いつの日かガザは墓地のようになってしまうでしょう」と同氏は付け加えた。
国連のトル・ウェネスランド中東和平プロセス特別調整官は、全当事者との関与を続け、事態の沈静化を図っていると述べた。
同氏は声明で次のように述べた。「すでに不安定な状況をさらに悪化させるような行動を控えるよう、全当事者に強く求める」
ウェネスランド氏は、急いで全当事者と調停をするために23日朝、ガザに到着した。
ハマスの軍事部門であるカッサム旅団は、イスラエルにはもう我慢できないと発表した。
レバノンに住むイスラム聖戦の指導者、ジアド・アル・ナクハラ氏は次のように述べた。「ナブルスで起きたことは、占領軍がパレスチナ人に対して行った重大な犯罪だ。故に、この犯罪に躊躇なく対応するのは、抵抗組織としての我々の義務だ」
エジプトは、イスラム聖戦やハマスとの過去数年の個別会談で、ヨルダン川西岸地区で進行中のエスカレーションにガザを巻き込まぬよう努めてきた。