• 何千人ものイスラエル人がネタニヤフ首相の計画に抗議するため、再び街頭に繰り出す中、自制と国際的な介入を求める珍しい声が上がっている
• 批評家たちは、この改革は国の抑制と均衡のシステムを根底から覆し、首相に過剰な権力を与えることになるという

テルアビブ：イスラエルの元首相は16日木曜日、司法制度の見直しを進める現首相のベンヤミン・ネタニヤフを遠ざけるよう世界の指導者に要請した。イスラエルの最も親しい同盟国である米国とドイツは、ネタニヤフ首相にスピードを落とすよう呼びかけている。

何千人ものイスラエル人がネタニヤフ首相の計画に抗議するため、再び街頭に繰り出す中、自制と国際的な介入を求める珍しい声が上がっている。

2006年から2009年まで首相を務めたエフード・オルメルト氏は、世界の指導者たちはネタニヤフ首相との会談を拒否すべきだと主張した。

彼は、今後数週間のうちにネタニヤフ首相との会談を主催すると予想される英国のリシ・スナック首相に特に強く訴えかけている。

「イスラエル国家に対する友好国の指導者に対し、イスラエル首相との会談を控えるよう強く求める」とオルメルト氏は述べた。

またオルメルト氏は、イスラエルの元首相としての自分の呼びかけが「極めて異常」であることは承知しているが、状況がそれを求めているのだと付け加えた。「イスラエルの現政権は、単に反イスラエル的なものではないか」と彼は指摘している。

彼が狙いを定めるのは、ネタニヤフ首相の極右連合だ。これは、パレスチナ独立に反対し、パレスチナ人が権利を主張する占領地での入植地建設の拡大を支持する超正統派と超国家主義政党の連合である。

ネタニヤフ首相の現在の連立政権の盟友には、ヨルダン川西岸の入植者運動と密接な関係を持ち、パレスチナ人、女性、LGBTQ、少数派を攻撃する発言をした前科がある者もいる。

現国家安全保障相のイタマル・ベングビール氏は、過去に人種差別の扇動とテロ集団の支援で有罪判決を受けたことがある。

ネタニヤフ首相の財務大臣ベザレル・スモトリッチは先日、占領下のヨルダン川西岸にあるパレスチナ人の村を「消し去る」と発言したが、この発言に対する国際的な騒動を受けて後に謝罪した。

「イスラエル国家に賛成するなら、イスラエル国家の首相に反対するべきだ」とオルメルト氏は述べている。
ネタニヤフ首相のスポークスマンにコメントを求めたところ、すぐに返答はなかった。

ネタニヤフ首相とその仲間たちは現在、イスラエルの最高裁判所を弱体化させ、裁判官の任命権を議会連合に委ねることを目的とする計画を進めている。

ネタニヤフ首相によれば、これはイスラエルの統治方法について裁判所が過大な影響力を持っているという不均衡を是正する計画とのことだ。

批評家たちは、この改革は国の抑制と均衡のシステムを根底から覆し、首相に過剰な権力を与えることになるという。

また、汚職容疑で裁判中のネタニヤフ首相は、司法制度が改革された場合、裁判を逃れる可能性があるとの指摘もある。

イスラエルの看板大統領であるイツハク・ヘルツォグは、15日水曜日遅くに国民に妥協案を提示した。

しかし、ネタニヤフはすぐにこのパッケージを「一方的なもの」であり、敵に有利なものだと否定した。

この改革により、イスラエルは過去最悪の国内危機に陥っている。

この2ヵ月半の間に何万人もの人々が街頭に繰り出した。この計画は、法律関係者、経済への打撃を主張するビジネスリーダー、そしてイスラエルの大多数のユダヤ人の間で最も信頼されている組織である国軍内部からも反発を招いている。

予備役軍人たちは、独裁政治への移行と見なされる状況下では職務を拒否することを誓った。

デモ参加者は16日木曜日に3週間目となる「破壊の日」を開催し、数千人が海辺の大都市テルアビブの幹線道路を含む道路を封鎖した。

エルサレムの抗議者たちは、最高裁判所に通じる市内の道路に赤とピンクの大きな筋を引き、北部の都市ハイファの沖合では、小規模な船団が航路を塞いだ。

イスラエルの主要な同盟国も、この議論に割って入った。

ベルリンでネタニヤフ首相と共同記者会見したドイツのオラフ・ショルツ首相は、この改革案に懸念を示し、イスラエル大統領が「幅広い基本的合意」を求めようとしていることを賞賛した。

「民主主義という価値観を共有するイスラエルの親しい友人として、我々はこの議論を極めて注視しており、大きな関心を持って見守っているという事実を隠すことはできない」と、ネタニヤフ首相と並んで記者会見したショルツ首相は述べている。

「司法の独立は、民主主義にとって貴重な財産である」

AP