
ベイルート:2023年4月2日日曜未明、イスラエルがシリア・ホムス県の複数カ所に空爆を行い、兵士5人が負傷したと、シリア国営メディアが報じた。
反体制派の戦争監視機関「シリア人権監視団」によると、シリアを標的としたイスラエル軍による攻撃は、今年に入ってから9回目となるという。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は軍の情報を引用し、空爆はホムス県の町及び郊外の数か所に対し行われ、シリア空軍がミサイルを迎撃し、その一部を撃墜したと伝えた。
シリア人権監視団は、ミサイルはシリア軍基地や、研究所を含むイラン民兵の軍事施設を標的としたと報じた。
今回の空爆に対し、イスラエル側からの声明は出されていない。
イスラエルは近年、ダマスカスやアレッポの空港への攻撃など、シリア政府支配地域内に数百回に及ぶ空爆を行っているが、特定の作戦について認めることはほとんどない。
イスラエルは、アサド政権軍を支援するために数千人の戦闘員を派遣しているレバノンのヒズボラなどの親イラン武装組織の拠点を標的に攻撃を行うと述べている。
3月31日金曜、イスラエルによるシリア首都ダマスカスへの空爆で、イラン人軍事顧問一人が死亡したと、シリアおよびイランの国営通信が報じた。
イランの国営テレビは3月31日金曜、イラン人軍事顧問ミラド・ハイダリ氏がイスラエルによる「犯罪的な攻撃」で死亡したと報じた。
先月、アレッポの空港を狙ったイスラエルの空爆で、空港は2日間使用不可となった。
この空港は、2月6日にシリアとトルコを襲ったマグニチュード7.8の大地震発生以来、援助物資輸送の主要なパイプ役を担っていた。
イスラエルは、イラン軍からヒズボラなどイラン政府が支援する軍事組織への武器輸送を阻止する目的で、シリアの政府支配地域の港に対しても攻撃を行っている。
AP