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イラク北部の空港で爆発、クルド人自治地区の緊張高まる

イラク北部のクルド自治区にあるスレイマニヤ国際空港の隣で7日金曜日、爆発が発生したと地元当局が発表した。(Twitter)
イラク北部のクルド自治区にあるスレイマニヤ国際空港の隣で7日金曜日、爆発が発生したと地元当局が発表した。(Twitter)
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08 Apr 2023 06:04:47 GMT9
08 Apr 2023 06:04:47 GMT9

バグダッド:イラク北部のクルド自治区にあるスレイマニヤ国際空港の隣で4月7日金曜日、爆発が発生したと地元当局が発表した。

この爆発は、クルド人武装勢力の活動が活発化し、空の安全が脅かされているとして、トルコが同空港の発着便に対して領空を封鎖した数日後に発生した。

トルコは、東部で長年にわたってクルド人武装勢力と戦ってきた。また、隣国のイラクやシリアにも大規模なクルド人コミュニティーが存在する。

英国に拠点を置く反体制派組織の戦争監視団体「シリア人権監視団」と一部の地元メディアは、この爆発は、シリアにおける米国の支援を受けたクルド人主導の主要勢力「シリア民主軍(SDF)」のリーダーであるマズロウム・アブディ氏に対するトルコ軍のドローン攻撃であると報じた。

SDFとシリア北東部のクルディスタン地域政府(KRG)の当局者は、アブディ氏が当時スレイマニヤにいたことや攻撃の標的になったことを否定した。

シリア北東部のクルディスタン自治政府の代表であるフェトフッラー・アル・フセイニ氏は、アブディ氏は「自身の任務を遂行し、シリア北東部にいる」と述べた。

同空港の保安局は声明で、現地時間午後4時18分に空港を取り囲むフェンス付近で爆発が発生し、火災が発生したが負傷者はいなかったと発表した。同局によると、爆発の原因は調査中であり、空港は通常通り稼動しているという。

イラクのKRGの海外メディア担当責任者であるLawk Ghafuri氏は、調査はまだ進行中であり、爆発がドローン攻撃であったかどうかは確認できない、と語った。

しかしイラクのKRGの声明は、スレイマニヤの地元当局が空港への「攻撃」を誘発し「政府機関」を「違法行為」のために利用したと非難しているように見えた。

エルビルに本部を置く地域政府は主にクルディスタン民主党(KDP)が支配し、スレイマニヤは対立するクルディスタン愛国同盟(PUK)の拠点となっている。

エルビルのクルド人当局者2人が、記者団とこの事件について話す権限がないため匿名を条件に語ったところによると、爆発はドローン攻撃によるものだという。そのうちの1人は、この攻撃はアブディ氏を狙ったものだと述べた。

トルコ国防省の担当者は、この事件に関する情報はないとしている。

トルコ外務省は水曜日、スレイマニヤ空港を離着陸する便に対してトルコ領空を封鎖したと発表した。

トルコ当局によると、今回の封鎖は、スレイマニヤ市で禁止されているクルド労働者党(PKK)の活動が、空港への「潜入」を含めて活発化しているとされることへの対応だという。

この決定は、イラク北部で2機のヘリコプターが墜落し、搭乗していたクルド人民兵が死亡した数週間後になされた。

この事件は、PKKがヘリコプターを所有しているという主張に拍車をかけ、トルコ当局を憤慨させた。

SDFはその後、スレイマニヤへの飛行中に悪天候で発生した墜落事故で、司令官を含む9名の兵士を失ったと発表した。SDFによると、この9名には、ダーイシュグループとの戦いにおける「専門知識の交換」の一環としてイラクに滞在していたエリート戦闘員も含まれていたという。

トルコとおおむね良好な関係を維持しているKDPの当局者は、事故後、ヘリコプターはもともと敵対するPUKが購入したもので、地域政府の許可を得ずに飛行していたと主張した。

AP

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