
ハルツーム:正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の間で戦闘が続いているスーダンで、軍を率いるアブドゥルファッターフ・アル・ブルハン将軍は22日、平和につながる対話を呼びかけた。
テレビ局アル・アラビーヤの取材に答え、アル・ブルハン将軍はこう述べた。「この戦争における最大の敗者はスーダンの国民だ。われわれは皆、スーダン人として(交渉のテーブルの)席に着き、希望と生活を取り戻すための正しい道を見つける必要がある」
またアル・ブルハン将軍はこうも述べた。「スーダンにおける生活環境は悪化しつつあり、国際社会のスーダン市民に対する懸念はわれわれも共有している」
スーダンでは軍とRSFの戦闘が始まってから1週間が経つが、世界保健機関(WHO)によればこの間に少なくとも413人が死亡し3551人がけがをした。
インタビューが行われたのと同じ22日、アル・ブルハン将軍は軍が外国人の避難を支援するために各国と調整していると明らかにした。軍とRSFはイード・アル・フィトルの祝日に合わせて3日間の停戦で合意しているにもかかわらず、首都ハルツームでは各地で銃撃や空爆の音が散発的に聞かれた。
アル・ブルハン将軍は攻撃を始めたのはRSFだと非難するとともに、軍は反撃しているだけだとの立場を繰り返した。また同将軍は、RSFがハルツームの住宅地に展開し、一般市民を「人間の盾」にしていると述べた。
アル・ブルハン将軍によればRSFは商店や銀行、政府機関を襲撃した。これまでのところ、軍はハルツーム国際空港とニャラ空港を除く国内のほとんど全ての空港を支配下に置いているという。
「RSFを軍に統合しようとしたことが、この危機が起きる理由となった」とアル・ブルハン将軍はアル・アラビーヤに語った。また、統合に向けた軍の意向に変わりはないとも述べた。
またアル・ブルハン将軍は民政移管への軍の強い意志を改めて示した。
「軍は事態の沈静化とスーダンの利益保護を求めている」と彼は述べた。
アル・ブルハン氏のライバルで、RSFを率いるモハメド・ハムダン・ダガロ(通称ヘメッティ)将軍は、フランスのカトリーヌ・コロナ外相と話し合いの間は停戦を続ける意向だと改めて述べた。コロナ外相との対話の一方で、外国人の避難を支援してもいるという。