イスタンブール:トルコの国防相は、25日にロシアがトルコとシリアの関係正常化を目指す新たな協議を主催すると述べた。
イランも参加するこの協議はモスクワで開催されると、24日にトルコのフルシ・アカル国防相が述べた。
4カ国すべての国防大臣と情報機関トップが出席する。
ロシアは、2011年のシリア内戦勃発時に断絶したトルコと同盟国シリアの関係修復を目指している。
トルコ、ロシア、シリア、イランの「国防大臣と情報機関トップが出席する会談に向けて準備をしている」と、アカル氏は述べた。
「交渉を通じて問題を解決し、できるだけ早期にこの地域に平和をもたらすことを目指している」
シリアのバッシャール・アサド大統領の打倒を目指す反体制派をトルコが支援するようになって以来、トルコとシリアの公式接触はほとんど行われていない。
だが、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は、シリアの指導者と平和構築のためのサミットを開催するというアイデアに前向きだ。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、エルドアン氏の取り組みを支持している。
しかし、地域的な孤立から徐々に脱しつつあるシリアのアサド氏は、トルコがシリア北部から軍隊を撤退させた場合にかぎり、エルドアン氏と会談すると表明している。
米国主導の対テロ活動で中心的な役割を果たしたものの、トルコはテロリストとみなしているクルド人グループが、トルコに攻撃を仕掛けてくるのを予防する安全保障措置として、軍の駐留は必要である、とエルドアン氏は述べている。
今月に入り、イラン、ロシア、トルコ、シリアの外交官がモスクワで協議し、外相会談への道筋をつけた。
EUは、覚醒剤・カプタゴンの密売をめぐって、アサド氏のいとこに制裁を課している。カプタゴンはアサド政権の重要な収入源になっている。
AFPが11月に実施した調査では、シリアは麻薬売人国家になっており、100億ドル規模のカプタゴン産業は他のあらゆる輸出品を上回っており、アサド氏とその多くの敵の双方にとって資金源になっていることが明らかになった。
最新の動向としては、EUが西側同盟国の米国と英国に続いて、ワシム・バディ・アサド氏とサメル・カマル・アサド氏に資産凍結とビザ発給禁止の制裁を課した。
「アンフェタミンの取引は、政権主導のビジネスモデルになっており、政権のインナーサークルの私腹を肥やし、民間人抑圧政策を維持する能力に寄与する歳入をもたらしている」と、EUは指摘している。
大統領の3人目のいとこ、ムダル・リファアト・アサド氏もブラックリストに掲載されていたが、明確な理由は示されていなかった。
米財務省によると、サメル・カマル・アサド氏は沿岸部の都市ラタキアに工場を所有し、2020年にカプタゴン8,400万錠を生産した。
EUの制裁対象には、レバノン当局の追跡を逃れて逃亡中の同国で最も有名な麻薬王ノア・ザイテル氏や、レバノン、シリア両国にハイレベルの人脈を持つレバノン系シリア人の麻薬王ハッサン・デッコ氏などが含まれる。
EUは、シリアの政権による戦闘員のリクルートを支援した民間警備会社や、同国最大のリン鉱山の管理に関連してロシアのエンジニアリング・建設会社ストロイトランスガスにも制裁を課した。
AFP