
エルサレム:2月5日(水)、ウェストバンクで抗議運動参加者との衝突中、イスラエル軍が17歳のパレスチナ青年を銃殺した。パレスチナの高官によると、これはドナルド・トランプ大統領の中東計画発表に続く緊張が高まる中、初めての死亡事件となった。
発砲は、その前夜イスラエルコミュニティに向けてロケット弾が発射されたことに対し、イスラエルがガザ地区のハマス標的を攻撃したその数時間後に起こった。
その青年はヘブロンで殺害された。そこでは数百人の強硬路線のユダヤ人移住者が、ヘブロンの中心地区で厳重警戒態勢をしいた孤立領地内に居住している。先週トランプ大統領の計画が発表されて以来、占領下のウェストバンク全体で暴力的な抗議運動が起こっている。
パレスチナの厚生相によると、モハメッド・アル・ハダドは胸に銃弾を受けて病院へ運ばれたが、その傷が原因で死亡したという。イスラエル軍からのコメントはまだない。
パレスチナはトランプ大統領の中東提案を声高に拒絶した。その提案は、パレスチナ人には点在する領地内での制限付き自治権を与えてエルサレムの郊外に首都を置かせ、一方、イスラエルにはウェストバンクの大規模な部分を併合させるという内容だ。
抗議運動者たちは米国とイスラエルの国旗やトランプ大統領並びにイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相のポスターを燃やした。イスラエル軍に向けて石や火炎弾が投げつけられ、その一つが爆発して兵士に軽傷を負わせた。イスラエル軍は軍隊に対し、抗議運動を「抑制」し、武力応戦には出ないよう指示をしている。パレスチナ人の負傷者発生によって、さらなる暴力行為が引き起こされることを懸念してのことだ。
AP