
カイロ:エジプトの独立系文化遺産研究者らが、カイロの古代墓地遺跡から古代クフ文字が刻まれた1000年以上前の墓石を発見した。
イマーム・アル=シャフィイ墓地の数カ所が広く取り壊される中、アマチュアおよび独立系の研究者グループが、1170年前の女性の墓石を発見。
他に大勢を伴って現地を訪れていた文化遺産研究家のムスタファ・アル=サディク氏が、発見を発表した。
墓石の写真を公開したアル=サディク氏は、取り壊しが進む中、見納めに現場に行ったと話す。
取り壊されようとしていた墓地の敷地に入ると、区切りのないクフ文字が並んだ壁があり、彼は驚いた。その壁を詳しく見てみると、そこには句読点のないクフ文字で書かれた完全な状態の墓石があったという。
その墓石が壁の建設に使われていたようだった。
専門家ファラジ・アル・フセイニ氏の協力により、その墓石はヒジュラ年221年か229年のイスラム暦12ヶ月目の月に亡くなったウママ・ビント・ムハンマド・ビン・ヤヒア・ビン・ハリドという女性の墓であることが明らかになった。
アル=サディク氏は、墓石は考古省に引き渡されたと述べた。
歴史深いカイロにある墓石は、名前、死亡日、時には出生日が記されているため、重要な地域や人物の情報や 日付などを伝える資料となる。
カイロの東、モカッタム山の谷にあるイマーム・アル=シャフィイ墓地は、この歴史的都市の街の基盤の一部をなしている。