
ドバイ:イランは5月20日金曜日、人権団体の反対を無視し、昨年の反政府デモの際に死者が出た暴力事件に関与した罪に問われた3人の男性を処刑した。
司法当局のホームページであるミザンは、マジッド・カゼミ氏、サレ・ミルハシェミ氏、サエード・ヤグービ氏の処刑を発表したが、処刑の方法は明らかにしなかった。当局の発表によると、3人は11月にイスファハンで、全国的な抗議行動の最中に警察官1人と準軍事組織バスィージの構成員2人を殺害した。
権利団体は、3人は拷問にかけられ、テレビで自白を強要され、正当な手続きを拒否されたと述べている。
デモは昨年9月、イスラム教の厳格な服装規定に違反したとの理由でイランの道徳警察に拘束されていた22歳の女性、マフサ・アミニ氏の死をきっかけに勃発した。このデモは、1979年のイスラム革命以来、イランを支配してきた神権政治の打倒を求めるものへと急速にエスカレートしていった。
デモはここ数カ月でほぼ沈静化したが、ヒジャブとして知られるイスラム教の頭巾を着用することを拒否する女性が増えているなど、反体制的な行為を行う人が散発的に現れている。
イランでは、抗議行動に関連して合計7人が処刑されている。人権団体によると、彼らや死刑を宣告された他の数人は、秘密主義的な国家保安裁判所によって有罪判決を受け、弁護権を侵害されたという。
ニューヨークを拠点とする「イラン人権センター」の執行役員、ハディ・ゲーミ氏は、金曜日に処刑された3人について、「検察は強制的な『自白』に頼っており、起訴状には政治的動機によるものであることを示す不審な点が多々見られる」と述べた。
AP