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ヒズボラ、平和維持軍兵士を故意に殺害したと告発される

国連の平和維持部隊UNIFILの車列が小火器による攻撃を受けた地域を警備するレバノン軍。2022年12月15日、レバノン南部のアル・アラビヤ村にて。(AFP)
国連の平和維持部隊UNIFILの車列が小火器による攻撃を受けた地域を警備するレバノン軍。2022年12月15日、レバノン南部のアル・アラビヤ村にて。(AFP)
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02 Jun 2023 01:06:53 GMT9
02 Jun 2023 01:06:53 GMT9
  • アイルランド人の兵士が、襲撃を受けた車両を運転して逃げようとした際に頭を打たれた

ナジャ・フーサリ

ベイルート:ヒズボラのメンバーらが、レバノン南部で待ち伏せして車両を襲い、故意に国連レバノン暫定隊(UNIFIL)の兵士1名を殺害し、他の兵士らを負傷させたと、軍事裁判所から告発を受けている。

ファディ・サワン判事は、12月14日にアル・アラビヤで発生したこの事件について調査を終えた後、仮決定において裁決を下した。アイルランド人の兵士は、襲撃を受けた車両を運転して逃げようとした際に頭を打たれ、他の4名は車両が横転した際に負傷した。

レバノン軍情報総局が実施した予備調査によると、少なくとも1名が発砲を行い、ヒズボラによって引き渡されたこの人物はモハンマド・アヤドだと判明していて、現在拘留されている。その他の襲撃犯は逃亡しており、本人不在のまま逮捕状が発行された。

サワン判事は、アヤド被告と他の4名の逃亡犯、アリ・ハッサン・ハリファ、アリ・ハッサン・スレイマン、フセイン・ハッサン・スレイマン、ムスタファ・ハッサン・スレイマンの訴追を要請し、禁固20年から死刑までの判決を推奨した。

スワン判事が適用したレバノン刑法549条第5款には、「職務遂行中または、職務に関連してか、職務を理由に従業員を殺害した者には死刑を科す」と記されている。

レバノンの法律は、同国と国連の合意のもと、UNIFIL 軍に対する犯罪に適用される。

サワン判事は「UNIFIL所属車両を襲撃した者たちは、ギャング団の形成を目的として、単一の犯罪プロジェクトを共有していた」と述べた。

判事の報告書によると、UNIFIL の車両がベイルートへ向かう途中で道に迷った際に攻撃が始まった。

別の車両に乗っていた指揮官が道に迷った兵士たちに無線連絡を行ったところ、叫び声と棒や鉄パイプが金属に打ち付けられる音が聞こえた。兵士らは「待ち伏せ攻撃を受けている」として助けを求め、乗員の1人が「もう終わりだ」と言うのが聞こえた。

報告書によると、複数の監視機器が事件の映像や音声を記録しており、車でやって来た1人の人物の「俺たちはヒズボラだ」という発言も記録されている。

監視機器がとらえた別の声は、「ハディ」、「アッバス」と呼びかけており、3番目の声が「馬鹿め、俺たちはヒズボラだ」と言った。

加害者らは襲撃した車両を取り囲み、リアウインドウを破壊してから、ヘルメットや防護服を盗み始めた。運転していたアイルランド人兵士は車両を動かして逃げようとしたものの、後頭部を撃たれて死亡した。

車両はその後横転した。車内にいた他の4名が負傷し、うち1名は昏睡状態に陥り、レバノンで2つの手術を受けてから母国に送還された。

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