ハルツーム: スーダンの戦禍に苦しむ首都ハルツームで6日、激しい衝突が起き、ナイル川に浮かぶ島の住民が物資の枯渇する中「包囲されている」と報告した。
8週間にわたって続いているこの紛争で対立しているのは、スーダン軍を率いるアブドゥルファッターフ・ブルハン・アブドゥルラフマーン・ブルハン主権評議会議長と、強力な準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」を率いる同元副議長のモハメド・ハムダン・ダガロ氏だ。
いくつもの停戦が発表されては破られ、街の住民には一瞬の小休止が与えられるものの、心安らかな時はない。ハルツーム北部では再び「激しい砲撃音」が聞こえたとの情報があった。
ハルツーム南部では「様々な武器・兵器による衝突」が発生し「その爆発音が壁を揺らした」との報告もある。
ハルツーム中心部、白ナイル川と青ナイル川の合流点にあるツチ島は、RSFの部隊によって「完全に包囲されている」と、住民のモハメド・ユセフ氏は述べた。
RSFは島に架かる唯一の橋を封鎖し、住民がボートで島から他の地区に逃げ出さないように見張っている。
「病人を島から病院に運び出すことができません」ユセフ氏は述べた。「これが何日も続けば、店からは食料がなくなります」
ACLED(The Armed Conflict Location & Event Data Project)の統計では、4月15日に紛争が始まってからこれまでに1800人以上の犠牲者が出ている。
アル・アラビーヤの報道では、両陣営は6日に停戦に向けた間接交渉を行ったという。
国連によれば、これまでに150万人以上が国内外に避難を余儀なくされた。
戦闘が最も激しいハルツームとダルフール西部に住む人々にとって、状況は日増しに悪くなっている。
国際赤十字赤新月社連盟は「私たちは深刻な人道危機に直面しており、経済と医療システムの崩壊によって事態は悪化する一方です」と警鐘を鳴らした。
「洪水期は近く、迫りくる飢餓の危機と疫病の流行も最早避けられなくなってきている」中、危険は増していくと思われる。
スーダンの雨季は6月に始まる。医療従事者は、雨季によって一部の地域へのアクセスが制限される恐れがあり、マラリア、コレラや水系感染症などのリスクが上昇する、と繰り返し警告してきた。
AFP/ロイター