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「海賊」がトルコ船乗組員を脅迫したか否かは不明:イタリアメディア

2023年6月9日、ナポリ港でイタリアの沿岸警備隊に護衛されるトルコの貨物船ガラタ・シーウェイズ号。(AFP)
2023年6月9日、ナポリ港でイタリアの沿岸警備隊に護衛されるトルコの貨物船ガラタ・シーウェイズ号。(AFP)
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11 Jun 2023 12:06:24 GMT9
11 Jun 2023 12:06:24 GMT9

ローマ:イタリアの特殊部隊が乗り込んだ貨物船の乗組員は、当初報道されていたようなナイフを振り回す「海賊」には脅されていなかった可能性があると、イタリアのメディアが6月10日土曜日に報じた。

金曜日、イタリアの国防大臣は、「密航者」がナイフを使って乗組員を脅したとの報告を受け、海兵隊が同国沿岸の船舶に乗り込んだことを明らかにした。

トルコの旗を掲げて航行中のガラタ・シーウェイズ号はその後、ナポリに護送されイタリアの捜査当局が乗組員らから事情を聞いていた。

金曜日のメディア報道や国防省の声明によると、欧州への上陸を希望して密かに乗船していた移民が、乗組員に発見されナイフを振りかざし、乗組員の数名を人質に取ろうとしたため、船長が無線で救援を要請したという。

しかし、土曜日にイタリアのメディアが報じたところによると、乗組員への取材では、今のところそのような事実は確認されていない。

ANSA通信や日刊紙『ラ・レプッブリカ』の報道によると、船長は、ナイフを所持した2人の男が船の機関区域に入ろうとして失敗し、他の密航者と再び合流するのを目撃し、当局に通報したと話している。

「現時点では、密航者がナイフで何をしたかったのかは明らかになっていない」と、ラ・レプッブリカ紙は「情報筋」の話を引用して伝えた。

ラ・レプッブリカ紙は、「したがって、けん制の企てがあったかどうかは不明である」と報じ、この事件で海賊行為の罪に問われた者はまだいないとしている。

ANSAによると、ナイフを所持していたことが判明した3人の移民らは、武器所持の罪で起訴されたが、収監はされていない。

密航者15人は、アフガニスタン、イラク、シリアから来たという。ANSAによると、そのうちの4人(男性2人、女性2人)が入院中だという。

女性のうち1人は妊娠中で、もう1人は体が弱く、男性のうち1人は足首を骨折している可能性があり、もう1人は低体温症にかかっている。

「発見された当時、私たちは逮捕されて本国に送還されるのではないかと恐れていました」と、ANSAは彼らのうちの1人が捜査官に語った言葉を引用して報じた。

ガラタ・シーウェイズ号は、車両運搬を目的としたロールオン・ロールオフ方式の貨物船で、22名の乗組員を乗せてトルコの旗を掲げ航行していたとされている。

同船舶は6月7日にトルコのトプクラーを出発し、南仏の港町セットに向かっていた。

毎年多数の人々がアジア、中東、アフリカの戦争や貧困から逃れて、EU加盟諸国への入国を図っている。

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