
ブリュッセル: 欧州連合(EU)外相らは20日、トルコとの協議を再開するべきとの意見で一致したが、いくつかの条件を設け、EU加盟交渉の再開を求めるアンカラの要請には賛同しなかった。
トルキエは24年前からEUの正式な加盟候補国であったが、人権侵害や法の支配の尊重に対するEUの懸念から、2016年以来加盟交渉は停滞していた。
しかし7月10日、トルキエのエルドアン大統領は予想外の動きとして、EU加盟交渉の再開を求め、同国がスウェーデンのNATO加盟を承認したことを引き合いに出した。
EUのジョゼップ・ボレル外交政策委員長は、ブリュッセルで開かれたEU外相会議の後の記者会見で次のように述べた。「我々は、トルコとの協議をどのように再開するのかについて話し合った。
トルコと欧州連合がより強固な関係を築くことには相互利益があると我々は確信している」
同時に、ボレル委員長は、EUがトルコにも一定の行動を示すことを望んでおり、特にEU加盟国であるキプロス(1974年に北部がトルコに侵攻され、以来占領下にある)問題についてはなおのことだとしている。
「関連する国連決議に従ってキプロス問題を解決することが、EUとトルコとの協議再開につながると確信している」とボレル委員長は述べた。
「また、アンカラが加わっている欧州人権条約で定義されている基本的自由と価値の尊重も不可欠だ」
トルコの政府高官は今月初めロイターに対し、EU加盟プロセスの一部凍結やビザなし渡航といった問題について、アンカラはEUからの具体的な進展を期待している、と述べた。
ロイター