ダマスカス:ダマスカスの薬局組合のトップは8日、シリアポンドのレートが最低を更新する中、シリア政府が薬価の50%引き上げを決定したと述べた。
政府系の日刊紙アル・ワタンのインタビューにおいて、ハッサン・デルワン氏は値上げの理由を明かさなかった。今年はすでに薬価が50~80%上昇している。
シリアの製薬会社は主に現金で原材料を輸入しているため、シリアポンドの変動の影響を受けやすい。製薬会社は最近、通貨下落に対処するため、製品価格の値上げを要求していた。
12年前に始まった内戦では50万人近くが亡くなり、約680万人の難民を生み出している。開戦以降、現地通貨は大幅に下落し、今では国民の大部分が貧困の中で生きている。
2011年当時、1ドルは47ポンドだった。先週時点で1ドルは並行市場では約1万3000ポンド、公式のレートでは9900ポンド。年初のレートは7000ポンド程度だった。
シリアの最低月給は13万ポンド(約12ドル)だ。
国内経済は戦争や西側諸国の制裁、汚職の広がりによって大打撃を受けており、2019年10月に始まった隣国レバノンの歴史的な経済崩壊の影響も大きい。
AP