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レバノン 300万人の投票に向け動向が注視される

2022年5月14日、議会選挙前夜、シドン地方の地域本部で、投票所の運営に当たるレバノン人公務員が封印された投票箱を受け取る。(AFP)
2022年5月14日、議会選挙前夜、シドン地方の地域本部で、投票所の運営に当たるレバノン人公務員が封印された投票箱を受け取る。(AFP)
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15 May 2022 12:05:34 GMT9
15 May 2022 12:05:34 GMT9
  • 選挙の動向は、アラブ、ヨーロッパ、アメリカ、ロシアにも注視されており、5人のロシア代表団がレバノンの選挙を初めて視察
  • 投票箱は土曜日の午前中に全州に届けられ、投票所への配布に備えられた

ナジャ・フーサリ

ベイルート:レバノンでは、300万人のレバノン人が日曜日の午前7時から投票所に向かう。分裂した派閥間で激しい争いが行われた選挙戦の末、128人の国会議員を選出する、この注目の選挙の準備が進められている。

この数週間で、さまざまな政治勢力による、あらゆる地域での派閥の扇動と露骨な贈収賄の動きが増している中での選挙となる。

土曜日には、対立する党のオンライン部隊が、ソーシャルメディア上で一部の候補者が辞退するという噂を広めるために活動した。この極端な分極化が、有権者を投票に向かわせることに成功するかどうかは、まだわからない。

この選挙の動向は、アラブ、ヨーロッパ、アメリカ、ロシアにも注視されている。5人のロシア代表団がレバノンの選挙を初めて視察する。欧州の監視員約80名も全選挙区に参加する予定だ。アラブ連盟代表団内のアラブ人オブザーバー約18名、米国国家規格協会(ANSI)からの約40名も参加している。

中でも、レバノン民主選挙協会が最も多くの監視員を抱えている。1000人の監視員が投票所の16%をカバーし、さらに追加の巡回監視員が参加予定である。

投票箱は土曜日の午前中に全州に届けられ、投票所への配布に備えられた。また、治安部隊は全地域に配備された。

約1万4000の投票所が、国内と海外の有権者の投票をカバーする。海外在住者投票は一週間前に実施された。

今回の選挙では、深刻化する金融・経済危機からレバノンを救おうと、市民社会運動勢力が初めて参加する。数十年にわたって国の統治に失敗したと非難される従来の政治勢力との戦いとなるこの選挙は、極めて重要なものとなる。

地域的、国際的な勢力は、レバノンが国家存亡の危機を乗り越えようとする中、この選挙がパワーバランスの観点から何を生み出すかを見守っている。

選挙戦を前に、変革勢力は15の選挙人名簿しか作らない予定であった。しかし、最終的には、全103名簿のうち60の名簿を占めることになった。

国外居住者の投票の後、変革勢力に属する複数の候補者は、特定の候補者の勝利を確保するために、アッカル地方、レバノン北部、ベッカー西部のラシャヤで、類似勢力の選挙人名簿を支持して辞退した。

公共問題専門家のジーナ・ヘロウ氏は次のようにアラブニュースに語った。「この措置は、これらの候補者が自分たちの弱点に気づいたことで成されたのかもしれない。あるいは、何らかの圧力を受けたか、有権者が彼らを失望させたか、あるいは競争から脱落するよう買収されたからかもしれない」

「いずれにせよ彼らは、国に対して微塵の責任感もないのか、賄賂をもらっているのか、どちらかである。投票所にはすべての選挙人名簿が掲示されるため、締め切り後の辞退には何の意味もないことが分かっている」

「選挙法に関わる者は、期限後に辞退した候補者全員に罰金を科すべきだと考える。これらの変革勢力候補は、残念ながら自ら選挙の機会を逃してしまったのだ」

「日曜日の投票率は40%を超えないかもしれない。これは非常に低いと思うし、私の間違いかもしれない。しかし、キャンペーンや同盟関係を考えると、今回の選挙は、ラフィク・ハリーリ元首相が暗殺され、その後対抗勢力間で政治的分裂が起こった2005年の選挙と似ている。当時はあらゆる分極化が進んでいたにもかかわらず、投票率は40%を超えなかった」、と彼女は続けた。

「通常、危機や革命の後は投票率が低くなる。これはアラブのいくつかの国で目撃されている傾向である。さらに、レバノンでは、有権者が投票所に行くことができないという、物理的な移動の障害もある。その結果、多くの人が投票権をあきらめることになる」

「ミシェル・アウン大統領の演説は、たとえ選挙規範の違反を構成するとしても、日曜日の投票率の上昇または低下に寄与する可能性がある」

「レバノンの有権者の雰囲気は、選挙を前にして敏感になっている。いかなる演説によっても否定的または肯定的な影響を受ける可能性がある」

「国外在住者投票は地元の有権者に熱狂をもたらすかもしれないが、それを見極めるのは待つしかない。いずれにせよ、変革勢力は選挙後もその使命を全うしなければならない」

新議会は、現ナビ・ベリ国会議長の再選に反対する中で新議長を選出し、10月には次期レバノン大統領を選出しなければならない。

キリスト教マロン派のベチャラ・ブトロス・アル・ラヒ総主教は土曜日、レバノンの有権者や候補者に向けて、次のように述べた。「変化は、投票の密度と質、民主主義と憲法の尊重、他の選挙を混乱させないような新政府の迅速な樹立に依存している」

「その結果にかかわらず、次期政権の樹立、改革の実施、中立性を重視した体制の構築は、レバノンの存在を保証し、その独立、安定、統一を維持するための、極めて重要な解決策であることに変わりはない」と同氏は続けた。

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