• 国連は7月25日、紅海での大規模環境災害を回避するため、セイファーから110万バレル以上の石油を汲み上げる作戦を開始したと発表した
• 40年前に建造され、イエメン西部の都市フダイダ沖に係留されていたこのタンカーは、ここ数年にわたり国際的な注目を集めていた

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：イエメン政府は水曜、イエメン沖で朽ち果てつつある老朽タンカー「SFOセイファー」の問題解決に向けた待望の作戦が数日以内に完了し、同タンカーの積載石油のうち96％以上が代替タンカーに移されると発表した。

海事当局の副執行委員長であり、セイファー国家委員会の代表代行でもあるイエスレム・ムバラク大尉はアラブニュースに対し、「水曜午前 9 時の時点で、セイファーから1105万バレルの石油の汲み上げを完了した。この作業プロセスは週末に完了予定だ」と述べた。イエメン政府関係者によると、原油量が減るにつれてこの汲み上げプロセスは減速している。

国連は7月25日、紅海での大規模環境災害を回避するため、セイファーから110万バレル以上の石油を汲み上げる作戦を開始したと発表した。

40年前に建造され、イエメン西部の都市フダイダ沖に係留されていたこのタンカーは、船体の腐食が進み、船内に水が浸入している様子が画像で確認されており、ここ数年にわたり国際的な注目を集めていた。

デービッド・グレスリー国連人道調整官の広報担当アドバイザーであるラッセル・ギーキー氏は最近、アラブニュースに対し「国連がこの活動の第2プロセスを完遂するには、更に2800万ドルの追加資金が必要だ」と語った。これには老朽化したタンカー自体を撤去し、安全にリサイクルするための費用や、代替タンカーにカルム・ブイを取り付けるための費用などが含まれるという。

一部のイエメン政府関係者を含む人々はこれを批判し、「政府とフーシ派が石油売却益を誰が受け取るかの合意に至るまでの間、国連は老朽化したセイファーの横に新たに石油を積載したタンカーを係留することを許可した。これはつまり、新たに効率的な時限爆弾を紅海に仕掛けたということだ」と主張している。

政府関係者によれば、フーシ派は以前セイファーを利用したように、イエメン政府や国際社会から譲歩を引き出す手段として新タンカーを利用する可能性があるという。

ムバラク氏は、「代替タンカーの状態が悪化する前に、災害を完全に回避できるよう、石油売却問題の解決に向けた努力が実を結ぶことを望んでいる。フーシ派が失敗し、メンテナンス資金が提供できなくなれば、セイファーと同様、新タンカーは再び時限爆弾と化すだろう」と述べた。