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ロシアが反体制派支配下のシリア北西部を空爆、戦闘員8人死亡

過激派組織「ハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)」はイドリブ県の大部分を支配している。(ファイル/AFP)
過激派組織「ハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)」はイドリブ県の大部分を支配している。(ファイル/AFP)
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21 Aug 2023 08:08:57 GMT9
21 Aug 2023 08:08:57 GMT9
  • 他に戦闘員数人が負傷し、そのうち何人かは重傷

ベイルート:シリア北西部で21日早朝、ロシアによる反体制派拠点を標的とした空爆が実施され、少なくとも8人の戦闘員が死亡した。戦争監視団が明らかにした。

「シリア人権監視団」のラミ・アブデル・ラフマン代表は次のように述べた。「イドリブ市の西部郊外において、ロシアの戦闘機がハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)の軍事基地を標的に空爆を実施し(…)少なくとも8人の戦闘員が死亡した」

イギリスを拠点とし、シリア国内の情報源のネットワークに依拠している同監視団によると、この空爆により他に戦闘員数人が負傷し、そのうち何人かは重傷だという。

シリアの元アルカイダメンバーが率いる過激派組織HTSはイドリブ県の大部分を支配しており、その支配地域の一部はバッシャール・アサド大統領の支配に対する武装反乱の最後の拠点となっている。

HTSは隣接するラタキア県、ハマー県、アレッポ県の一部も支配している。

現地のAFP特派員によると、真夜中少し過ぎに実施された空爆の後、HTSは一帯に非常線を張ったという。

ロシアは何年も前からイドリブの拠点に対して繰り返し空爆を行っている。

シリア内戦は2011年、平和的デモに対する政府の弾圧が激しい紛争にエスカレートし、諸外国や世界の過激派組織を巻き込んだことで勃発した。

ロシアはシリア体制の主要な同盟国であり、2015年からシリアに介入して戦況を体制側に有利に傾けた。

8月5日、イドリブ市郊外でロシアの戦闘機による空爆が実施され、シリア人権監視団の当時の報告によると同じ家族の3人(全員民間人)が死亡した。

6月25日には、イドリブ県におけるロシアの空爆で民間人9人を含む少なくとも13人が死亡した。同監視団によると、今年に入ってシリアで実施されたロシアの空爆としては最多の犠牲者を出したものとなった。

同監視団によると、この空爆で死亡した戦闘員4人の中には、ウイグル族主体の過激派組織「トルキスタン・イスラム党」のメンバー1人が含まれていた。この空爆では他に少なくとも30人の民間人が負傷したという。

シリア内戦では、体制側はロシアとイランの支援を受けて、内戦初期に反体制派に奪われた領土の大半を奪還した。

シリア内戦では50万人以上が死亡し、戦前の人口の約半数が故郷からの避難を余儀なくされた。

反体制派支配下のイドリブ地域には約300万人が住んでいるが、その約半数は国内の他の地域からの避難民だ。

シリア体制の同盟国であるロシアと反体制派を支援するトルコが仲介した停戦合意は2020年以降、断続的な衝突はあるものの、シリア北西部において概ね守られている。

AFP

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