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イランの裁判所、「クーデターを計画」したとして米国に3億3000万ドルの支払いを命令

2023年8月19日、イランのテヘランでは元米国大使館が反米博物館として転用され、反米ポスターが掲示されている。(AP通信)
2023年8月19日、イランのテヘランでは元米国大使館が反米博物館として転用され、反米ポスターが掲示されている。(AP通信)
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27 Aug 2023 12:08:21 GMT9
27 Aug 2023 12:08:21 GMT9
  • 昨年、クーデターで殺害された人々の親族が、損害賠償を求めてイランの国際裁判所に申し立てを行った
  • 裁判所は親族に有利な判決を下し、「米国政府は原告に物質的および精神的損害賠償として3000万ドル、また懲罰的損害賠償として3億ドルを支払うこと」と命じた

テヘラン:テヘランの裁判所が、1980年に新しく設立されたイスラム共和国への「クーデターを計画した」ことの損害賠償として、米国政府に3億3000万ドルを支払うよう命じた、と司法当局は26日に発表した。

米国の支援を受けていた王が倒された1979年のイスラム革命から1年後、主に軍将校で構成された集団が新政府を転覆しようとした。

国営通信IRNAによると、「反乱勢力」を率いたのは元イラン空軍司令官のサイード・メディユーンで、ハメダン州西部の空軍基地ノジェに本部を置いていたという。

このクーデター策謀者と政府軍との衝突で数人が死亡し、多数が逮捕された。

「彼らの目的は、全国の軍事基地を掌握し、革命指導者たちの戦略拠点や住居を標的にすることでした。しかし、その試みは阻止されました」とIRNAは述べた。

昨年、そのクーデターで殺害された人々の親族が、損害賠償を求めてイランの国際裁判所に申し立てを行った、と司法当局のウェブサイト「ミザン・オンライン」は述べている。

親族は、クーデターを「計画し実行した」として具体的に米国を非難した、とミザンは発表した。

裁判所は親族に有利な判決を下し、「米国政府は原告に物質的および精神的損害賠償として3000万ドル、また懲罰的損害賠償として3億ドルを支払うこと」を命じた、とミザンは付け加えた。

1979年の革命以降、テヘランとワシントンには外交関係がない。

1953年、英国と米国の諜報機関は、イランで収益の大きな石油産業を国有化したモハマド・モサデク首相を倒すことを画策した。

2016年、米国最高裁判所は、米国内で凍結されているイランの資産について、ワシントンがテヘランの責任としている攻撃の犠牲者に支払われるべきであるとの命令を出した。賠償対象とされたのは、1983年にベイルートで起こった米海兵隊兵舎の爆破事件や、1996年のサウジアラビアでの爆破事件などである。

今年3月、国際司法裁判所は、イランの複数の個人および企業の資金に対するワシントンの凍結措置は「明らかに不合理」であるとの判決を下した。

しかし同裁判所は、米国が凍結した20億ドル近くのイラン中央銀行の資産凍結を解除する管轄権は同裁判所にないとした。

テヘランは米国が非難する攻撃についての責任を全面的に否定しており、米国裁判所の一連の判決は、被害者に合計560億ドルの損害賠償を認めたと述べている。

AFP

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