• シリアの教育省は2日、学校に対し、生徒に「厳しい制服規則を強制せず、必要な学用品を減らす」よう呼びかけた。

ダマスカス：政府支配地域に住む400万人近いシリアの学生が、戦争、壊滅的な地震、深刻な経済危機の影響を乗り越えて、3日に新年度を迎えた。

しかし、国連によると、多くの教育施設が損傷したり破壊されたりし、国民の90%が貧困ラインを下回る生活をしているこの国では、多くの子どもたちが通える教室を持っていない。

シリアの教育省は2日、学校に対し、生徒に「厳しい制服規則を強制せず、必要な学用品を減らす」よう呼びかけたとシリア国営通信SANAが報じた。

これらの措置は、「シリアが直面している困難な経済状況を考慮し、また国民の経済的負担を軽減するための取り組みの一環として」導入されたものであるとSANAは伝えた。

「370万人以上の学生が1万4505の学校で2023-2024年度を迎える」とSANAは付け加えた。

2011年以来、シリアで続いている残虐な紛争で、50万人以上が死亡し、数百万人が避難を余儀なくされ、国は深刻な経済危機に陥った。

戦争によるインフラの広範な破壊は、特に教育施設に影響を及ぼし、多くの学校が破壊され、他の学校は避難所と化した。

「2023年2月の地震の前でさえ、およそ3分の1の学校が使用不能のままだった」と国連児童基金（UNICEF）の最近の報告書は述べている。

震災は、教育部門にさらに推定2億7700万ドルの損失と損害をもたらした。

「現在の資金調達のペースでは、UNICEFと教育パートナーは、被害を受けたすべての学校を修復するのに、あと30年かかるだろう」とUNICEFは付け加えた。

報告書によると、学齢期の子どもの3分の1にあたる240万人近くが学校に通っておらず、さらに160万人の子どもが中退の危機に直面している。

長年の戦争と欧米による制裁で購買力が大幅に低下したため、基本的なニーズを満たすのに苦労している家族を支えるために、多くの子どもたちが学校を辞めて働かざるを得なくなっている。

政府軍は長年の戦闘の末、国土の大部分の奪還したが、シリアの14の県のうち7県は政府の支配下にない。

また、シリア北東部のクルド半自治政府が支配する地域でも、3日から新年度が始まった。

AFP