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ダウ船襲撃により、イランからイエメンのフーシ派への高性能ミサイルの供給ラインが明らかになる

米海軍フォレスト・シャーマンが押収した
米海軍フォレスト・シャーマンが押収した"351"対地巡航ミサイルは、アラムコの施設に対し使用されたミサイルと一致。(アメリカ中央軍)
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21 Feb 2020 06:02:58 GMT9
21 Feb 2020 06:02:58 GMT9
  • "351"対地巡航ミサイルが、アラムコの施設を攻撃するために使用された武器と一致
  • 米軍が3か月で2艘のダウ船を襲撃、フーシ派へ向かっていたイラン製武器と類似していることを発見

ジョナサン・レスウェア(Jonathan Lessware)、ロンドン

アラビア海のボートから押収されたイラン製巡航ミサイルの部品が、サウジアラムコの施設への攻撃で使用されたものと一致した、と米軍当局者が明らかにした。

この装置は11月、イエメンのフーシ派武装組織へ向かうダウ船から押収された、高性能武器の積み荷の一部だった。類似の武器を運ぶ別のダウ船が今月、米海軍によって襲撃された。

中東における米軍の広報担当である米中央軍ビル・アーバン報道官は水曜日の会見で、2艘のボートで発見されたさまざまなミサイルやその他の資材について詳しく説明した。

[caption id="attachment_9939" align="alignnone" width="800"] 完成近くまで組み立てられているイラン製"358"地対空ミサイル5基のうちの1基。 (アメリカ中央軍)[/caption]

発見されたものは、イランが国連の武器輸出禁止に違反する形で、より高性能な武器をフーシ派へ供給していることを広く示す最新の証拠となった。また、イラン製武器がサウジアラビア並びに中東地域の他の国々を攻撃するために使用されていることも明らかにした。

アーバン報道官は、11月にダウ船で見つかった武器の中には、対戦車ミサイル、高性能”358”地対空ミサイル、陸上・海上巡航ミサイルに使用されるコンポーネント、ドローンが含まれていたと明らかにした。

「この船には、昨年9月にサウジアラビア王国のアラムコ製油所を攻撃するためにイランが使用したミサイルと一致する、"351"対地巡航ミサイルのコンポーネントが含まれていました」と語った。

https://youtu.be/dKBvDVh-TXA

米国は、アブカイク石油加工施設およびクライス油田へのミサイル攻撃は、攻撃を行ったというフーシ派の主張に反して、イエメンではなくイランから発射されたと考えている。

国連とサウジアラビアはまた、ドローンと巡航ミサイルによる襲撃が南のイエメンからあり、北からサウジアラビア王国の標的を攻撃したというのも否定した。

イランは実行を否定しているが、その攻撃により、世界の石油供給の5%以上が一時的にストップした。

アメリカ海軍フォレスト・シャーマンによって行われた11月の襲撃で押収された地対空ミサイルには、アラムコ攻撃に関連するものも含まれていた。武器には、施設を攻撃するために使用されたドローンのコンポーネントと一致するハイテクのコンポーネントが含まれていた。

[caption id="attachment_9940" align="alignnone" width="800"] 2月に米海軍ノルマンディーによって押収された武器には、対戦車兵器、地対空ミサイル、無人システム用のさまざまな電子部品が含まれていた。(アメリカ中央軍)[/caption]

独立系機関である紛争兵器研究所(Conflict Armament Research)も同様の調査結果を出しており、イエメンのフーシ派のドローンとイラクとアフガニスタンで回収されたイラン製のドローンが、アラムコへの攻撃で使用されたドローンと関連性があると水曜日に報告書で発表した。

アーバン報道官は、2月9日にアメリカ海軍ノルマンディーによって迎撃された2番目のダウ船が、ロシア製コルネットのイラン製コピーである対戦車誘導ミサイル、150 "Dhelavieh"を発見したと語った。また、"358"地対空ミサイルも3基以上発見したと付け加えた。

ニューヨークタイムズに語った米軍関係者によると、その新しい武器は米国の防衛システムを回避できるように設計されており、軍用ヘリコプターを撃ち落とす能力があるそうだ。

サウジアラビアを含むアラブ連合が、民兵による首都サナア占領後、国際的に認められたイエメンの政府を支援するための作戦を開始して以来、イランは少なくとも5年間にわたりフーシ派に武器を密輸出しているそうだ。

武器の高性能化により、国連が政治的解決の仲介をしようとするときに、イランが紛争を煽っていることへの心配が募りそうだ。

アーバン報道官は「これらの武器がどこから来てどこへ向かうのかについて、疑う余地はありません」と語り、こう続けた。「国際社会にとって、フーシ派へのイラン製武器の供給がしばしば国境を越えて、イエメン紛争の流出へとつながっています」

「イエメンの人々にとって、フーシ派へのイラン製武器の供給継続は、確実に紛争を長引かせ、政治的解決を遅らせ、イエメンの人々の苦しみを増大させています」

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