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イラク・トルコ間の石油パイプライン、間もなく稼動再開の準備整う

イラクとトルコは、世界の石油供給量の約0.5%を占めるパイプラインが再開する前に、保守作業が完了するまで待つことで事前合意していた。(ファイル/AFP通信)
イラクとトルコは、世界の石油供給量の約0.5%を占めるパイプラインが再開する前に、保守作業が完了するまで待つことで事前合意していた。(ファイル/AFP通信)
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15 Sep 2023 07:09:27 GMT9
15 Sep 2023 07:09:27 GMT9
  • トルコの大臣、石油パイプラインの調査が完了し、間もなく稼動再開の準備が整うと発表

アンカラ:トルコのエネルギー大臣は、トルコを通るイラク北部の石油輸出ルートについて、パイプラインの保守点検と洪水被害の修復を経て、間もなく稼動再開の準備が整うと述べた。

アルパルスラン・バイラクタル大臣は、石油パイプラインの調査が完了し、間もなく「技術的」には稼動可能な状態になると述べた。

2014年から2018年にクルディスタン地域政府(KRG)が石油を無許可で輸出したことをめぐりトルコがイラクに損害賠償を支払うよう命じた国際商業会議所(ICC)の仲裁裁定を受け、トルコは3月25日に石油輸送を停止していた。

その後、トルコは洪水で被害を受けたというパイプラインの保守作業を開始した。パイプラインは地震活動地域を通っている。

バイラクタル大臣は、木曜日に同省が行った非公開の記者ブリーフィングで、「本日の時点で独立調査員による調査が完了し、現在報告書を作成中である」と延べ、石油の輸送再開日については言及しなかった。

イラクとトルコは、世界の石油供給量の約0.5%を占めるパイプラインが再開する前に、保守作業が完了するまで待つことで事前合意していた。情報筋によると、10月までに石油輸送が開始される見込みはなく、KRGはおよそ40億ドルの輸出の損失を被っているという。

また、トルコは、ICCの仲裁結果によりトルコがイラクに支払うべき損害の純額として9億5000万ドルの債務を負っていると算定している。

バイラクタル大臣は、トルコはパリの国際仲裁裁判所にも「訴訟取消」を申し立てると述べた。イラクは4月、15億ドルの仲裁裁定を執行するよう米連邦裁判所にトルコに対する強制執行を申し立てた。

バイラクタル大臣は、「隣国である二国として、我々は友好的な解決策を見つける必要がある。しかし、合法性の観点からすれば、我々の利益を守る必要がある。恐らく将来、我々は次の裁判という問題に直面するかもしれない。しかし、パイプラインは技術的には稼動可能となるだろう。概ね準備は整っており、間もなく稼動を開始するだろう」と述べた。

トルコはイラクに対し、2018年以降の期間に関する2件目の仲裁裁判の取り下げと支払いの減額の交渉を求めている。トルコは、クルディスタン地域政府とイラクが共通の立場で合意し、2026年に期限切れとなるパイプライン協定の継続について協議することも望んでいる。

ロイター

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