
ジュネーヴ:国連は15日、3000人近くの死者を出し数十万棟の家屋を倒壊させたモロッコの大地震からの復興・再建を支援するべく、同国には「今日か明日にも」援助を要請してほしいと述べた。
国連のマーティン・グリフィス緊急援助調整官はジュネーヴで記者団に対し、「我々は、モロッコ当局との話し合いから、今日か明日中に支援要請が出されることを期待し望んでいる」と述べた。
モロッコは8日にマグニチュード6.8の地震に襲われた後、スペイン、イギリス、カタール、UAEからの救助隊による援助活動を受け入れているが、米国、フランス、いくつかの中東諸国などからの申し出は断っている。
グリフィス調整官は、「我々は活動し支援や調整を提供する用意がある」としたうえで、「次の段階は被災者にシェルター、食料、医療用品などの援助物資を提供することだ」と述べた。
さらに、「モロッコではここ数日になって、生存者の捜索から被災者の生存の支援へのシフトが起きている。援助物資が最も重要になるタイミングだ」と続けた。
モロッコは14日、損壊した建物約5万棟の住民に支援や住居を提供するための援助プログラムの立ち上げを発表するとともに、被災世帯への3万ディルハム(約3000ドル)の緊急援助を指示した。
国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)のブノワ・カルパンティエ報道官はマラケシュから来た記者団に対し、「再建が可能になるまでには数週間、数ヶ月、数年」を要するとの見通しを示した。
さらに、「我々はいくつかの村の再建について話していたが(…)山間部にはものすごい数の村々が散在している」と指摘した。
AFP