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G20会議:ビジョン2030の目標にかなった世界的な優先事項

26 Feb 2020
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世界のGDPの85%と世界人口の64%を占めている、世界の20大経済圏が結びついたG20で、今年の議長はサウジアラビアが務めます。これはサウジアラビア王国だけではなく、世界全体にとっても重要な瞬間です。

G20にはイスラム教徒が大多数の国は3か国しかありませんが、サウジアラビアは、インドネシアおよびトルコと並びその一か国です。また、唯一のアラブの加盟国でもあります。年間を通じてサウジアラビアが議長を務めることの意味の重さは、どれほど誇張しても過言ではないといえるのはそのためです。

1月以降に開催されたすべての経済関係の会合と同様、先週末行われたG20財務大臣・中央銀行総裁会議では、コロナウイルスの蔓延、そしてそれが世界経済へ与える影響に対する懸念による影響を受けていました。国際通貨基金(IMF)のクリスタリーナ・ゲオルギエヴァ専務理事は先週、コロナウイルスによって年末までに世界の成長率が0.1%削減される可能性があることを警告しています。これにより、世界の成長率は3.3%となります。昨年よりは良い方ですが、それでもまだ沈滞しています。ウイルスが世界的な大流行となった場合、世界経済への影響ははるかに甚大なものになる可能性があるため、この予測は参考程度に留める必要があります。どうなるかを予想するには、今の段階では時期尚早といえます。

ウイルスが会議に及ぼしたもう一つの影響は、いつも通りの貿易緊張に関する好戦的なレトリックから談話がシフトしたことです。最終の共同声明ではほとんど言及されていませんでした。一方でこれは、米中貿易協定の第一段階の結論が部分的に起因している可能性があります。もう一方はコロナウイルスに関連した不確実性によるもので、コロナウイルスがサプライチェーンの亀裂を加速させていることです。

共同声明で重要なのは、言及されたことや除外されたことだけではありません。議題の論点が記載された順序も重要です。強く、持続可能で、かつバランスがとれた包括的な成長に焦点を当てることが重要となります。持続可能性および多様性の受け入れが重要な役割を果たしたことは明らかです。この共同声明では金融や経済における多様性の受け入れについて何度か言及されており、特に女性と若者が強調されています。これらは世界的な優先事項ですが、同時にビジョン2030の礎でもあります。インフラおよびテクノロジーに重点を置かれており、昨年のリヤドで開催された未来投資イニシアチブ(Future Investment Initiate)における主要テーマを思い出させるものでした。

明確な共同声明が出されましたが、最大級の経済大国が特定の問題で対立している場合には特に、共同声明が必ずしも出されるとは限りません。

コーネリア・マイヤー

国際開発金融機関(MDBs)の役割は、開発における民間セクターの役割の支援や現地通貨建て債券市場の育成から、国際開発金融機関の保険制度、さらに脆弱な国家の窮状への対処に至るまで、グローバルな経済活動のあらゆる側面に及んでいたことが注目すべき点でした。国際開発金融機関の管理部門は、自らの課題点を最初に、そして中心に持ってきたのは称賛に値します。

イスラム開発銀行に属する民間企業「民間セクター開発(Development of the Private Sector)」の最高経営責任者エイマン・セジニーは、気候変動が同銀行の加盟国や世界の金融の安定性に与える影響を調査することの重要性を強調しました。

主要経済国は、「税源侵食と利益移転」周辺の問題に特に関心を持っていました。これは多国籍企業、特に技術部門の多国籍企業がどこで、どの程度課税されるべきか、という問題です。

この議論はヨーロッパ(特にフランス)と米国の間で激化しています。月曜日、フランスのブリュノ・ル・メール経済財務相はブルームバーグTVで、利益を得た場所での税収、そしてすべての司法管轄区における最小限の法人税に関しては、年末までに発表された解決策にまで到達する必要があると断言しており、これは共同声明での発表と同じでした。

全体として、G20の財務大臣・中央銀行総裁会議は成功といえるでしょう。明確な共同声明が出されましたが、最大級の経済大国が特定の問題で対立している場合には特に、共同声明が必ずしも出されるとは限りません。この共同声明は主要な経済大国にとっての重要点でバランスが取れていた一方で、開発の問題、持続可能性、そして多様性の受け入れにスポットライトが当てられていました。

  • コーネリア・マイヤーはビジネスコンサルタントでマクロ経済学者、そしてエネルギーの専門家です。Twitter: @MeyerResources
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