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イランが真の「良き隣人」になるために、やめるべきこと

イランの陸軍と準軍事組織である革命防衛隊の街頭展示会で公開された地対地ミサイル「シャハブ3」の模型。(ファイル/AFP)
イランの陸軍と準軍事組織である革命防衛隊の街頭展示会で公開された地対地ミサイル「シャハブ3」の模型。(ファイル/AFP)
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27 Sep 2021 11:09:49 GMT9
Majid Rafizadeh
27 Sep 2021 11:09:49 GMT9

イランのイブラヒム・ライシ新政権は、地域における他国との関係改善を最優先事項とすることを宣言した。しかし、イスラム共和国がこの目標を達成するためには、いくつかの重要なステップを踏む必要があるだろう。

湾岸諸国は、イランが必要な措置を取り、中東での身勝手な行動を改めるのであれば、テヘランと良好な関係を築くことに反対はしない。サウジアラビアのサルマン国王もまた、イランとの直接対話に期待を寄せている。国連総会では「イランは隣国であり、主権の尊重と内政不干渉に基づく信頼関係の構築に向けた、最初の話し合いが具体的な成果につながることを期待している」と述べた。

それにはまず、イラン政権は中東におけるシーア派とスンニ派を対立させる「分割統治」の戦術を放棄する必要がある。つまりこの神権国家は、イスラム共和国に代わって行動し、他のアラブ諸国におけるテヘランの偏狭且つイデオロギー的な野望を促進する民兵、テログループへの支援を打ち切る必要があるということだ。

他国の民兵組織を支援するという政策は、この地域の不安定さの大きな原因であり、国家主権の明白な侵害である。

サウジアラビアとの関係を構築するのであれば、イラン政府はイスラム革命防衛隊(IRGC)にフーシ派への軍事支援を中止するように命じなければならない。IRGCは、対戦車誘導ミサイル、スナイパーライフル、ロケットランチャーなどの武器を供給する民兵組織の重要な支援者であり、米国からテロリスト集団に指定されている。

つまりイラン政権は、今のコア・ミッションを根本的に変更する必要がある。それはこう記されている。「イラン・イスラム共和国の陸軍及びイスラム革命防衛隊は、国の辺境を守り抜くだけでなく、神の方法でジハードを行う。それは神の法の主権を世界に広げるという思想的使命を果たすことに他ならない」と。

イランの指導者は、サウジアラビアの国家安全保障上の利益を尊重しなければならない。イエメンはイスラム共和国にとって国家安全保障上の脅威ではないが、国境を接するサウジアラビアにとっては脅威となる。

イランの指導者は、サウジアラビアの国家安全保障上の利益を尊重しなければならない。イエメンはイスラム共和国にとって国家安全保障上の脅威ではないが、国境を接するサウジアラビアにとっては脅威となる。

マジッド・ラフィザデ博士

米ジョー・バイデン政権が1月に誕生し、イラン政府に対して軟化した態度をとるようになってから、残念なことにフーシ派の攻撃は増加しているように見える。欧米の政府関係者でさえ、このエスカレーションを認めている。米国防総省の高官はNBCニュースに次のように語っている。「巡航ミサイル、弾道ミサイル、UAV(無人航空機)など、さまざまなシステムからのフーシ派の越境攻撃が厄介なほど増加していることは確かです」と述べている。

バーレーンとクウェートに関して言えば、イラン政府は積極的に不安定さを引き起こす個人やグループへの「布教活動」をやめるべきだ。バーレーンの治安部隊は、テロ行為や政府高官への攻撃を企てた容疑で100人以上を逮捕した。同国は、彼らがIRGCによって設立されたネットワークの一員であると非難している。

イランがバーレーン王国のテロ組織を支援していることが発覚したのは今回が初めてではない。バーレーン政府は以前より、イランが支援する複数のグループによる攻撃計画の発見や、その実行を阻止したことがある。同様に、イランの外交官数名、「スパイ・テロ」組織との関連性を指摘され、クウェートから追放された。また、イランの文化・軍事ミッションもクウェートでの閉鎖を命じられた。

そしてレバノンやイラクでも、テヘランは人民動員隊(PMF)やヒズボラなどのシーア派過激派グループを支援するという、同じ宗派的な計画を進めている。イラン政権は、政治的な日和見主義をやめ、イラクやシリアなどの国を代理戦場として利用し、支配階級の聖職者たちの革命的、戦略的、地政学的な目的を推進することをやめなければならない。

多くの責任を負うべき軍事組織がある。それは「コッズ部隊」だ。イランのイデオロギーと政治的利益を他国で推進することを使命とするIRGCの精鋭部隊である。

最後に、イラン政権は、その核武装に対する地域諸国の重大な懸念に対処しなければならない。湾岸諸国との関係を改善するのであれば、テヘランは核開発を中止し、地域内での核軍拡競争の可能性を排除し「核武装したイラン」が中東にもたらすであろう戦略的脅威を取り除く必要がある。

一言で言えば、イランの指導者たちがサウジアラビアをはじめとする湾岸諸国の地域大国との関係を築くことを最優先課題とするのであれば、テヘランは宗派間の対立の煽動、民兵やテロ集団への支援、湾岸諸国への内政干渉などを放棄し、さらには核拡散を停止しなければならない。

  • マジッド・ラフィザデ博士は、ハーバード大学で学んだイラン系アメリカ人の政治学者。ツイッター: @Dr_Rafizadeh
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